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Camp Ariruma (05)-ヒトバヨ-

わずか2日間。
お昼過ぎ集合でお昼解散を予定している今回の合宿。
合計時間にして23時間、睡眠時間を除けばわずか16時間ほどである。

そのせいだろうか、『休憩時間だって無駄にしないぞ』という雰囲気が伝わってくる。
休憩時間は『アンサンブルをしない時間』というだけの事。ここぞとばかりに交流を深める。


初対面のバイオリニスト同士における最大級の交流。
そう、楽器交換である。


『お互いの楽器を交換して弾いてみる』という企画。
これは、合宿を計画する際にかなり初期からありるまさんが提唱していたものである。
皆かなり楽しみにしていたようで、休憩時間になるやいなや待ってましたとばかりに試奏大会と相成った。


かく言う私も、この企画をとても楽しみにしていた。
なぜなら、私はまさにこれから"マイファーストバイオリン"を探そうとしているところだからである。


バイオリンを初めて早4ヶ月。
しかし、私の持つバイオリンは未だ教室から貸していただいている楽器である。
合宿参加者の中では唯一マイバイオリンではない私。


入門当時、私は何もわからずに適当にバイオリンを購入してしまうことをためらった。

バイオリンの事を何も知らずに選ぶ場合、価値のわからないものに大金を出すはずはなく、「安さ」を基準にいわゆる『エントリー専用』バイオリンを買うことになる。しかし、私の性格上、ある程度弾けるようになったらすぐにワンランク上のバイオリンが欲しくなるのは間違いない。私は普段は異様なほどに物欲が無いが、その反動のせいか欲しいと思ったら最後、絶対に自分を止められない。そして、嫁は『反対』という言葉を知らない。だから、適当に選んでしまうと下手をすれば数ヶ月でお払い箱となってしまう危険性がある。しかし、そのようなバイオリンであっても、日常的に考えてみれば決して安い買い物ではない。

そういう発想から、できる事なら『エントリー専用』バイオリンはレンタルして入門時期を過ごし、初級レベルくらいになってからファーストバイオリンを買いたいと思っていた。その姿勢は教室を探すときにも一貫しており、『入門用楽器を貸してくれる』ところを探した。多少なりともバイオリンの事を分かって、曲がりなりにも弾けるようになって、ちょっと試奏くらいは出来るようになってから、小マシなバイオリンを自分で選んで買いたい・・・そう思っているのである。


そして今、機が熟そうとしている。


もちろんまだまだ初心者ではあるが、教本を一冊終え、バイオリンを手に持つことに違和感が無くなってきた。
こうしてブログで知り合ったバイオリン友達と合宿までしてしまっているのだ。当分、やめてしまうことはないだろう・・・いや、たぶんもうやめられないだろう。
私にとって異物だったバイオリンが、生活の一部に溶けこんできている。


いよいよ楽器を買う時が来た・・・そう思っているのである。


そんな、本格的に楽器探しに乗り出そうとしている私にとって、ヒトバヨを弾かせてもらうというのはかなり楽しみなイベントであるのだ。


   


まず弾かせてもらったのはありるまさんのバイオリン。
通称『亜蘭』くん。


ブログで読んでいるため、ありるまさんと亜蘭くんの出会いから知っている。
だから、ありるまさんと同じく、亜蘭くんとも不思議と初対面な気がしない。


いわゆる「デキル男」は顔が光っている印象を受けるが、亜蘭くんも同じ印象を受けた。写真ではわからない実物だけが持つ雰囲気。どこが顔なのかはよくわからないが『光っている』そう思った。
ありるまさんが、弾いてみるまでもなく亜蘭くんをパートナーに決めた気持ちが分かる気がする。


亜蘭くん「僕、デキル子やで~」


そんな声が聞こえた気がした。


手に持った印象は「軽い!」だった。
後から私の楽器を皆に弾いてもらった時に「重い!」と言われたので、亜蘭くんが軽いのではなく私のが重いのだろうが・・・


試しに一弓弾いてみる。


♪~


私 「!!!!」


想像していた音とのレベルの違いに思わず目を剥く。


― 鳴る! すごい! これが、楽器が鳴るってことか!


大きな音が鳴っているのとは違う感覚。
確かに音も大きいのだが、立体的・・・とでも言おうか。遠くの方で音が鳴っている気がする。
自分の左耳のそばが音の発生源であるはずなのに、音が上から降ってくるような不思議な感覚。

そして、音がやわらかい。
ぼんやりしているのとは違う。反応が早いのに立ち上がりから柔らかいという印象である。

さらに、その柔らかさに混じって、カラッとした溌剌とした若さの様な物を感じた。
それが楽器が若いということなのか、個性なのか、バイオリン本来の音なのか、私のレベルでは判りようもない。


亜蘭くんかなり好みの音である。
やばい・・・こんな楽器を触ってしまったら、楽器選定基準が引き上がってしまう。


しかし、これだけ気に入っておいて、楽器の銘を見てこなかったあたり、いかにもずぼらな私らしくて良い。


   


続いて弾かせてもらったのはkoyukiさんの楽器。


亜蘭くんとは方向性の違う存在感。
木目やニスの違いによるものなのだろうが、屋久島でみた千年杉のような色合いに風格を感じる。


koyukiさん 「これ音大きいんです」


そう言いながら手渡してくれる。
やはり軽い。見た目の存在感とは裏腹に、肩に乗ってないんじゃないかというほど軽い。


一弓弾かせてもらう。


♪~


koyukiさんのおっしゃるとおり。大きい音が難なく出る。

あくまで声楽的観点であるが、最大音量が大きいというのは音楽にダイナミクスを付ける上で非常に大きなアドバンテージである。声が大きい人がピアノで歌うのは練習すればある程度簡単にできる。しかし、持って生まれた喉がそもそも鳴らない場合、そのキャパシティを上げるのは並大抵のことではない。


koyukiさんのバイオリンもやはり音が立体的に感じられる。
どうやら、ある一定上の楽器では音に立体感が出るようだ。

そして、どうやらその立体形状は楽器によって異なるようだ。
koyukiさんのバイオリンは亜蘭くんの柔らかいイメージとは異なり、輪郭がハッキリと立っている印象。音の立ち上がりからくっきりハッキリ音が出る。弓幅を大きく使えない超絶技巧系の早いパッセージではものすごく映える楽器なのでは無いかな・・・と弾けもしないくせに勝手に思った。

ただ、キャパシティの大きい楽器は制御が難しいのもまた事実だろうと思う。
自分で言うのも何だが、私は非常に声が大きい。いわゆるキャパシティがバカでかい楽器である。そのため、合唱をはじめた当初は周りと音量バランスが取れず「浮く」ことがよくあり苦労した。その喉と向き合うこと10年、最近になってようやく自分の喉を制御するということが少し解ってきた。
きっと、koyukiさんのバイオリンもキャパシティが大きいだけに、ちょっとした弓の圧力の違いだけでものすごいダイナミクスの違いが生まれるという音楽的な素晴らしさと引き換えに、制御の難しさを持っているのではないだろうか。

楽器として自分に似てるかもしれない・・・そう思った。
そして、今の私の腕ではとうてい弾きこなすことが叶わないバイオリン。


   


続いてはせーさんとmayさんのバイオリンを順に弾かせてもらった。
なぜ、お二人をまとめて書いているかというと、私を入れて3人が同じスズキ製のバイオリンだったからである。
mayさんはケースまで私と同じであった。

私が今持っているバイオリンと同じsuzukiバイオリンの型番違い。型番違いといっても番号が近くおそらくは同じランクくらいの楽器。初心者三人組が綺麗に同じランクで揃ったというわけである。上手く出来ているもんだ・・・。

自分の以外でスズキ製バイオリンを弾いたのは初めてである。
そして、同じメーカーのバイオリンは同じ方向性の音がするのだということを実感した。
いつも弾いているバイオリンと感覚的に近いからそう思ってしまうだけかもしれないが、ちゃんと初心者が弾きやすいように出来ている気がする。駒の高さとか、ネックの長さとかそういうものの問題なのだろうか。楽器に大きな個性は無いが、それだけに癖がなくソツもない。バイオリン習得するに当たって初心者が選んで失敗のない造りなっているのだと、あらためて感じる。


下手に初めから個性の強い高額な楽器を買っても弾きこなせないという事の意味が解った気がした。
そして、高校時代の苦い思い出がフラッシュバックする。


私は高校でテニス部に入った。
そして、あろうことか、初めから伊達公子と同じラケットを調子にのって買うという愚を犯した。

プロが使う高性能な道具は同時に設定がシビアなのである。
テニスはラケットのどこでボールを打っても良いというわけではない。スイートスポットと呼ばれる『ここでボール打ちなさい』エリアがあり、そこで打たなければボールは「ベヨーン」という鈍い音と共にあらぬ方向に飛んでいく。そして、プロ仕様のラケットはそのスイートスポットが異様に狭いのである。ちゃんとそこで打てれば、コントロールと威力が両立できる素晴らしいストロークが打てるのだが、そこに当てられなければ全くダメというわけである。
ボール一個分ギリギリというスイートスポットに初心者がボールを集められるはずもなく、結局1年ほどやっても普通のストロークすらまっとうに打てるようにならず、テニスは愚かスポーツそのものが嫌になり自分の運動音痴を呪いながらやめてしまった。
後年、テニスをはじめた妹の初心者用のラケットを借りて一度だけテニスをした。そのとき、高校時代には入った試しのないサーブがポンポン決まり、生まれて初めてラリーを楽しんだ私は、自分が昔テニスが下手だったのは運動神経のせいではなく道具の選択ミスであったことを思い知った。


今回は、その失敗を繰り返さなくて済んだ。
やはりバイオリンを無知識で買いに行かなくて良かった。
入門者には入門者なりの適した楽器というものがあるのである。


今のバイオリンを借りるときに、先生が「最初に弾くバイオリンとしてはなんの遜色もなく使っていただけますよ」と言いながら渡してくれた。その言葉の意味を当時全く分かっていなかったが、せーさんとmayさんのバイオリンを弾きながらその深さを想った。


   


ふと気づくとキキさんが、自分の楽器でか誰かの楽器でか分からないがバイオリン曲を演奏している。各々バイオリンを弾いていた皆が、手を止めその演奏に引き込まれていく。


気がつけば、キキさんの独奏会状態。


キキさんはバイオリン歴3年だという。人間、3年であんなにバイオリンが弾けるようになるものなのだろうか・・・


うっとり聞き惚れていると、休憩終了のお時間。
再びアンサンブルの時間である。


つづく。
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comment

Secret

すごい。。

私のバイオリン。
すごい的確な分析に感心しております。
私より詳しい(~_~;)

私は、他のバイオリンを弾いた事がなかったので、
これが普通っと思ってました。
なので、今回の合宿で他の方のバイオリンを弾かせてもらって、音がでかいと気づきました^^;

なるほど、、、制御が難しい。。
確かにそうかも。。

suzuki

私のバヨもsuzuki No.500、いわゆる量産型ですww

春に弦楽器専門店で、そこのオリジナルバヨを弾かせてもらった時に、「次に買うのはここのバイオリン」と勝手に決めました(笑)

私もバヨを買う時に「いくらくらいのものがよいのか?」「初級者用はいつまで使えるのか?」とか、全然わかりませんでした。
バヨを習い始めて、1年ちょっと、やっとマイバヨの音が弾き出せてきた気がします。…でも、まだ奏でててはいません。

上を見ればきりないので、本当に選ぶのは難しいですよね。
専門店に行って、弾き比べて、じっくり探してください^^

楽器選び

マイ楽器、夢が膨らみますね~
そこで、少しアドバイス

1.予算はキッチリ守ること(高いものがよいものではない)
2.楽器も弓も自分で試奏して決めること
3.何軒でも何度でも足を運んで時間をかけて相思相愛の子を選ぶこと

当然のことですけどね(笑)
私は35年前オトナの楽器を手に入れました
予算は50万円
ズクズクと成長する自分の身体と競争しながら、それでもじっくり時間をかけて選びました
子どもだけど、自分で選んだわけですが、スポンサーが親なわけで、当然両親もその場にいます

でもね!失敗したんですよ!
ぇぇ、楽器はそりゃいいもんでしたよ
でも、予算をはるかにオーバーしちゃったんです
子どもは選んだその楽器を手放さない
金はない(楽器にローンはない)
しかもその場にいた先生も両親もその楽器が気に入ってしまった\(◎o◎)/!

父親は楽しみにしていた車の買い替えをあきらめました
その楽器の名前はダブルカローラ号と呼ばれることになります
父親の給料2か月分、ピアノ2台分(--;)
そして、私はその後1年とちょっとでバヨをやめてしまいます
成人した私に、生活費の足しにされてしまいます
(今の先生は絶句した)

今使っている楽器はその当時の楽器の1/3くらいの値段です
でもすごく気に入っていてこれが最後の伴侶だと決めています
よい材料みたいで軽いし、声も私好みだし♪

この前コンサートのとき、「その楽器貸してもらえますか?」とある先生に言われたのでお渡ししました
「よいものを手に入れましたね!」
その方はとても気に入られたみたいでした^^
その方の手でとても楽しそうに歌うマイ楽器に嫉妬しましたが・・・

ぷぃぷぃさんにも是非、相思相愛の伴侶が見つかりますようにお祈りしています


Re: すごい。。

koyukiさん

こんにちわ~

私も、今弾いている楽器よりもランクが(値段が?)だいぶ上の楽器を弾かせてもらったのは今回が初めてでした。なので、結構衝撃を受けまして、その気持ちをとっても主観的に書かせていただきました。
いやはや・・・的確だなんて・・・お恥ずかしい(´∀`*) ありがとうございます。

うっかり、koyukiさんのバイオリンは制御が難しいとか偉そうなこと言っちゃってますけど、よく考えてみれば私にとっては全てのバイオリンの制御が難しい・・・というか制御できてないという話(笑)

Re: suzuki

あんずさん

こんにちわ~


おぉ!suzuki仲間ですね~

量産型と聞くと何故か少し心が躍ってしまったぷぃぷぃです(笑)
ここはひとつ赤いバイオリ・・・ゲフンゲフン

私はまだ、バイオリン専門店はおろか、バイオリンコーナーにも踏み込んだことがありません。
なんとなく敷居が高いような・・・そんな気がしてしまいます。バイオリン弾いてるくせに何言ってるんだって感じですが(笑)

あと、うっかり踏み込んでしまうと勢いで買ってしまう危険性があるというのもありますが・・・。


バイオリン本体だけでなく、弓や弓の毛、弦・・・音を決める要素が多すぎて訳わかりませんねぇ・・・。
誰か上手い人、一緒に買いに行ってくれへんかなぁ・・・って感じです。

Re: 楽器選び

チワワさん

こんにちわ~
ご丁寧なアドバイス。ありがとうございます。

衝動買い気質な私にとって、3は非常に重要なアドバイスです。即決禁止ですね(´∀`*)
あと、予算を守るというのも大事ですね・・・上を見たらキリが無いですしね~。

・・・でも、気に入ってしまった楽器がたまたま予算オーバーだったら守れる自信・・・ないなぁ(;´Д`)
楽器屋が予算オーバーのものを出してこないことを願うばかりです。


それにしてもチワワさんの武勇伝(?)、すごいですね ( ̄Д ̄ )


なんだかんだで、自分でいろいろ悩んで選んで失敗もしながら選んでいくしかないんですね~(´∀`*)

すごいネタが進んでいる!

こんばんは(´▽`)

一晩、ちょっとぷぃさんのブログから目を放した隙に
こんなにネタが進んでいてびっくり!
読むのが追いつかないわ~(笑)

でも一番笑ったのは、やっぱり
テニスラケットのお話ね~ぷぷっ・・・

亜蘭くん、いい音でしょ~?
koyukiさんのバイオリンみたいな粒がきれいな感じとか
きらびやかな感じとかのバイオリンは
結構、種類があるけど、
亜蘭くんみたいな独特の音色を
探すのは、かなり苦労しました~。

亜蘭くんと同じモデルはもう生産していないみたいですが、
逆にもうちょっとお手ごろな値段のものが
増えてきているみたいです。

もし、本気で、亜蘭くん系のバイオリンがほしくなったら
いつでも相談してください。
情報、提供します。(´▽`)

Re: すごいネタが進んでいる!

ありるまさん

こんにちわ~

溜めていた下書きを一気に放出しました(´∀`*)
・・・ってありるまさんの方が合宿ネタの投稿回数が多いですやん!(笑)

でも、まだ初日の半分ちょっとすぎたあたりなんですよね・・・(;´∀`)
相変らずのダラダラ長文ですが、どうかお付き合いください。

細かいテニスのエピソードまで読んでいただけて嬉しいです。
もう、ほんとに初心者が上級者用の道具を持ってはいけないと私の心に深く刻まれております。


亜蘭くん素敵な声ですよね~
私は正確はガサツですが、音楽はしっとりと行きたいタイプなので、亜蘭くんの方向性はかなりのドストライクです。合宿などで私に会う際には、楽器がすり替えられていないか十分にご注意ください(笑)

今月の中ごろから本格的に楽器探しに入ります。
きっと、「情報ください!」ってメールでお願いすることになると思います。
どうかよろしくお願いします。
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プロフィール

ぷぃぷぃ 虫

Author:ぷぃぷぃ 虫
酒飲み三十路男。
ふと思いつきでバイオリンを初めてしまう。合唱歴は10年超えだが楽器は素人。
ひょんな事からヴィオラも初め「させられる」。レイトスターターながらスイッチプレーヤーを目指すことに・・・

職業 SE。やぎ座のA型。

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