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Lesson16(前編)-個人レッスンの極み-

本日最初のお題はホーマン178番。

Dメジャースケール 8分音符版 ~ボウイングバリエーション祭り~

前回からのお残し分である。

Hohmann_178.jpg

この中から、課題としてクリアする必要があるのは次の6パターン。


(a) 単純ボウイング
(b) 2音スラー
(c) 2音スラー+マルトレ
(e) 4音スラー
(f) 8音スラー
(g) 6音スラー+2単純ボウイング


前回は(a)と(b)しか合格できなかったため、(c)(e)(f)(g)の4つが今日の課題である。


全部サクっと合格してやる・・・と言いたいところだが、今回はあまり自信がない。
鬼門は(c)。前回習ったばかりのマルトレ。

はっきり言って、直前の自己練習でも満足のいくマルトレは出来ていなかった。
この数時間の間に神が降臨して、奇跡的にマルトレが出来るようにでもなっていない限り、今日もホーマン178番の合格は無い。


   


先生 「じゃあ、また(a)から行きましょうか」


あっさりと前回の合格分はノーカウントになる。
もっとも、(a)が弾けないようでは他のパターンが合格できるはずはないが・・・。


― 単純ボウイング ―


♪~


そう長いパッセージでもないし、二週間にわたってさんざん弾いてきているので、もう指が勝手に動くレベルで暗譜している。


― ふっ・・・(a)なんぞ余裕だぜ・・・


しかし、いつの時代も油断が招くのは敗北である。
4小節目の後、何故か楽譜を無視してそのまま音階を下っていく左手。


先生 「えぇっ?!」

私 「ぁ、まちがえた」


後ろで「ぷっ!」ってなる嫁。


仕切りなおしてもう一度弾く。

今度はちゃんと最後まで弾けた。
いったいさっきはどうしたというのだろうか。


先生 「突然音符が短いところがあったのに気付いてます?」

私 「えっ?」


あったかもしれないが、通すことにしか頭が行っていなかったため覚えていない。


先生 「気づいてないならもう一回」


― 『間違いに気づいていない』場合は許されない。


先生が「厳しく」なるパターンに特徴があることに最近気づいてきた。

表情に出ているのだと思うが、「ぁ、やばっ!ミスった」と自分で認識している場合は意外とツッコミを受けない事が多い。しかし、ぼんやり弾いていたり、特定の箇所に固執していたりなどで「ミス」に気づいていない場合は、激しくツッコミを受ける。

『間違えている事』や『出来ないこと』に厳しいのではなく、『良くない状態』を『それで良い』と流している事に対して非常に厳しいというわけである。


― やはり、まだ油断があったのだろうか・・・


もう一度弾く。
先ほどよりも、さらに一音一音に神経を行き渡らせて弾く。


先生 「うん。さっきのは偶然だったみたいですね。じゃあ次、(b)」


― やっぱり全部さらいなおすんやね


   


(b)は難なくクリアして、いよいよ、(c)・・・と思いきや一旦飛ばして他を先に済ませることになる。


― さすが先生。よくお分かりで・・・


鬼門は後回し。


そして、(e)(f)(g)と順調に駒を進めた。
パターンは順調に進行はしたものの、(b)(e)(f)(g)の全てで、「右肩が上がりすぎ」という指摘を受けた。


先生 「もっと、落として!」


自分でもそう思う。だが落ちない。
どうも今日は右手の自由度が低い。思い通りに右手が動かない。
自分でも肩がこわばっているのが分かる。
バイオリンに上手く腕を乗せられていないのだ。


先生 「また、アレやりますか?」


アレとは、先生によるマッサージである。
先生はマッサージが異様に上手で、やってもらった後は魔法のように肩が軽くなって右手の動きが自由になるのだ。


とても心惹かれたが、弦交換のおかげで今日は時間がない。
それに、SEという職業柄、肩がこって重い状態はよくあることなのだ。
「この状態」から自分で脱却できる術を見つけなければいけないような気がしなくもない。


私 「もうちょっと頑張ってみます」


しかし、後になってから気づいたのだが、この場でやってもらっておけば、同伴している嫁に先生流マッサージを覚えさせる事が出来たわけである。そうしておけば、いつでも家でやってもらえたのに・・・と後悔したのだが後の祭りというヤツだ。

   


いよいよ(c)。マルトレ。

しかし、自己練習でのマルトレの出来は想像以上に深刻だ。

まず、マルトレというかスタッカートに聞こえない。「なんだそれは?」という感じなのである。
さらに、マルトレに気を取られるあまり、スラーまでグダグダになる。
そして、先生が指定したテンポ60では弾けない。

ここは一つ先に申告しておこう。


私 「練習が追いつかなかったんで、テンポ60無理です」

先生 「ぁ、そうですか。じゃあ弾けるテンポでいいので、マルトレ重視で」


― まぁ、無理なのはテンポだけではないのだが・・・。


♪~


一回、なんとか最後まで弾いてみたが、やはりマルトレは出来ない。


しかし、特に怒られるでも残念がられるでもなく「まぁ、そんなもんか」位の雰囲気で、先生が前回よりもぐっと踏み込んでマルトレを教えてくれる。


先生 「弓を使い過ぎです。使うのは2センチで良いんですよ」


私は15cmくらい弓を使ってマルトレをしようとしていた。
弓を2cmだけ使うように、2~3音弾いてみる。
少しやりやすくなった気がする。


先生 「あと、加速はいりません」


音が鳴ったら後は減速。
また少し近づく。


先生 「もう少し、弓を置いた感が欲しいですねぇ・・・」


マルトレの最後、弓を置くのを私はどうしてもためらってしまう。
元々、弓をバイオリンに乗せるのが下手なため、ボヨンボヨン跳ねるのを恐れてしまう。
『置いた感』というのが難しい。


先生 「こんなものがあるんです」


先生が取り出したのは指揮棒。


先生 「指揮で、こういう指示のしかたがありますよね?」


先生が指揮を振る。


先入点後運動・・・からの置き止め先入・・・っぽい動き・・・とでも言っておこうか。
"先入"とは指揮法の一つで一般には馴染みのない言葉かもしれないが、技法の一つと思っていただければ良い。

指揮者にとって重要な仕事の一つに「入り等の指示を出す」というのがある。
そして、多くの「指示の形」があり、音形や曲想によって"先入"など様々な基礎技法を組み合わせて指示をだす。
先生が振って見せてくれた「指示」もそんな『よくある形』の一つ。


― なるほど、それと同じなのか・・・。


指揮を振っている時の筋肉の使い方で弾いてみる。


先生 「ほら!それ!できた!


― まじで・・・!?


賛否あろうかと思うが、連続マルトレの右腕の筋肉の使い方が、指揮者の入門時代さんざん練習した『横の二拍子連続先入トレーニング』の筋肉の動きと非常に似ていると感じた。
そして、その意識で弾くと良い感じになる。


先生 「じゃあテンポ上げていきましょう」


何度か弾いている内にすぐに目標のテンポ60まで引き上げることに成功。


先生 「達成しましたね。 じゃあこの曲終了。」


一週間かけて全く出来なかったマルトレ。
先生の指揮法を絡めたアドバイスであっさりと、魔法のように感じをつかむことが出来た。


バイオリンの奏法を指揮法を引用して教える。
正にオーダメイドレッスンである。

個人レッスンの醍醐味ここに極まれり。


ホーマン178番 合格。
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comment

Secret

指揮法!!

そうか~ぶいぶい虫さんの上達が速いのは、すでにバイオリン以外の音楽経験でいろんな蓄積があるからなのですね。それでまた、そこを引き出してくる先生がすごいですね。

マッサージまでできるし…先生何者!?

やってぇ~

あたしなら即!ためらわず、お返事します
 やってぇ~~v-344
ぇぇなぁ、マッサージ士つきバヨ教室w
ボヨンビョン跳ねるのは・・・弓が置けていないからです!

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: 指揮法!!

アンダンテさん

こんにちわ~

地味に"ぶいぶい"が流行ってますね(笑)

たしかに、曲がりなりにも合唱やらなんやらをやっているのは、少なからずバイオリンに良い影響をもたらしてくれているのかも知れないですねー。そのあたり、上手く先生が引き出してくれていると本当に感じます。

そして、ウチの先生。実はそれ以外でも職業SE顔負けのコンピュータ知識があったりと・・・ホントなぞです。
先生ホント何者なんでしょう。

Re: やってぇ~

ちわわさん

こんにちわ~
ほんと、やってもらえばよかった(;´Д`)

そう、弓が置けてないんです。
弓置くの超苦手。

はじめまして

時々、拝見させていただいてました^^

毎回、中身の濃いレッスンですねぇ・・・

個人レッスンの極みですねぇ・・・本とに・・・

私は、普段はグループレッスンなので、レッスン中に急に一人で弾けと言われただけで、メッチャ緊張してしまいます・・・

また、おじゃまさせて頂きます^^

Re: はじめまして

anisさん


はじめまして。
ご訪問&コメントありがとうございます。


個人レッスンは先生と一対一で対峙するため、逃げもごまかしも効かず緊張しますが、完全に自分に合った形でレッスンが進行できるのがとても良いところです。特に私のように頑張りに波がある人にはオススメです(´∀`*)


グループレッスン中に一人で弾かされると、他のレッスン生の眼があって、それはそれで緊張しちゃいそうですね。

私、すごい緊張しぃなので・・・。
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プロフィール

ぷぃぷぃ 虫

Author:ぷぃぷぃ 虫
酒飲み三十路男。
ふと思いつきでバイオリンを初めてしまう。合唱歴は10年超えだが楽器は素人。
ひょんな事からヴィオラも初め「させられる」。レイトスターターながらスイッチプレーヤーを目指すことに・・・

職業 SE。やぎ座のA型。

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