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Lesson16(中編)-完全五度調弦-

続けて課題をチェックすると思いきや、新曲に進もうとする先生。


先生 「マルトレを練習するのに良いのがあるんですよ」


ホーマン162番

Hohmann_162.jpg


先生 「これは調何ですか?」

私 「ぇ?」


とつぜん初見譜の調を聞いてくる先生。


私 「えっと・・・なにも調号がついてなくて、ファとソに#ついてるから・・・」


先生 「調の判断が遅い!


― えぇぇぇ・・・・


教えられていない調の判断。
それが遅くて怒られるという鋭角のツッコミ。
もはやスパルタとかの域を超えているだろう。


先生 「調の判断は最初と最後だけ見ればいいんです。これだと、調号なしで、ラで始まってラで終わってるからイ単調。」


― そういえば昔々に勉強したような気がするなぁ・・・


合唱では普段あまり調の意識をしない。
歌には鍵盤なければ、弦の概念もない。調が変わったからといって指の動きが変わるといったようなこともない。どの調だろうが、最初の音さえもらえれば歌えるのである。

したがって、瞬時に調の判断ができなければ困るような局面がまずない。よって、調の判断力は身に付かないのである。


しかし、バイオリンでは調によって指の動きが異なる。
初見力を上げるには調の判断力は欠かせないのだろう。



先生が、ホーマン162番のお手本を弾いてくれる。


♪~


― おぉ! バイオリンっぽいぞ!


私はマイナー調のこういう曲がとても好きなのである。



   


先生 「一個だけ、知らない音がありますね?」


3段目3小節目のソのシャープ。


先生 「まず、ラを弾いてください」


ラ~?♪


― ん?低い?


ラ~?♪


― ん?? おかしいな・・・


先生 「そろそろ調弦くるってきてるかもしれませんね」


そうだった。
そういえばさっき弦を張ったところだった。


早速チューニングをする。


   


チューニングをそろそろ完了しようかというころ、先生から調弦へのツッコミが入る。


先生 「レとラの間隔が狭いですね。」


しかし、チューナーではD線もA線も「ぴったり」ど真ん中に合わせている。
最近、先生はチューナーでピッタリ合っている調弦に対して、調弦が合っていないという指摘をする。そして、先生に指摘されるときは自分でも『チューナーでは合ってるけど何か違和感がある』と思っていたりするのである。

私は最近、耳だけで調弦出来るようになるために、まずチューナを見ずに調弦してみるということをやっている。
まず、A線だけはチューナーで合わせる。それから完全五度を耳で聴いてD線を合わせる。そのとき極力チューナーに頼らずにD線を合わせようとしているのだが、確認してみるとたいていチューナーの示すDよりも低めに調弦してしまう。そして、それをDピッタリになるように調弦し直していた。


だが良く考えてみれば、バイオリンは本来、各弦の間を完全五度で調弦する必要がある。
しかし、チューナーは平均律で音の判定をする。

平均律5度と純正律5度を比べると、純正律の方が2セント広い。
本来のバイオリンのD線の音は、チューナーでピッタリの位置よりもわずかに低めである必要があるというわけだ。


― つまり、耳で合わせた最初の方が合ってるんか?


私 「どうも、耳で合わせたのとチューナーがあわなくて・・・」


先生 「ふーむ」


先生が私からバイオリンを奪って調弦をしてくれる。


先生 「これくらいで、調弦してください」


先生が調弦したバイオリンで、各弦間の完全五度和音を鳴らしてみる。


抜けるような爽快感。
たった2セントの違いだが、和音のツヤは全く違う。


バイオリンの完全五度の響きを耳に覚えこませるために何度も弾く。


先生 「ぷぃさんは完全3度を弾こうとするくらいですから、完全5度も聴けるはずですよね?もう耳で調弦していいですよ。」


チューナーよりも耳を信頼せよ。


先生 「耳だけで合わせてみて、G線がそれくらい低めに入ってたらいいんです。それを2回くらいやったらもう大丈夫でしょ?」


チューナーで確認してみるとGがチューナーの"ぴったり"位置よりも結構低めに入っている。


― なるほど、結構低い感じになるんだな


そして、今度から完全五度で調弦しろってことですな・・・。


   


先生 「あらためてソのシャープ行きましょうか。まずラ。」


ラ~♪


先生 「そのまま人差し指だけを半音下げる」


ソ#~♪


先生 「いま、適当にやりましたね?」


― そりゃそうだ。


先生 「それを適当じゃなくやりたいので、E線のファと同じように人差し指だけを引いてください」


ギギギ・・・・


― これはキツイ


私の指はそんな方向には曲がらない。


先生 「それで、中指は付いてこないで」


ギギギギギ・・・


― これはキツイ!


手の柔軟性を鍛えなければ、ソのシャープは楽に弾けなさそうだ。


   


ようやくホーマン162番の話に戻ってくる。


先生 「じゃあ、とりあえず、スラーとかスタッカートとか全部無視でいいんで、弾いてみてください。」


― やっぱり、初見っすか・・・


この曲、ぱっと見た感じだが、正直言ってスラーとかスタッカート抜きでも、今の私には十分に難しいと言えるだろう。マルトレの練習に良いと言うが、果たして私はマルトレまで行きつけるのだろうか。
音をさらって音符を並べるだけでも精一杯である気がする。


とりあえず、弾いてみるものの、詰まっては戻り詰まっては戻りする。
そして、なんとか、最後まで通す。


先生 「ふーむ。弾く前にもうちょっと楽譜眺めた方がいいですね」



先生 「いきなり弾くより、先に引っかかりそうなポイントとか見ておいて、弾くイメージを作ってからスタートしたほうが初見で音をさらうスピードが早くなります」


初見での音取り方法への指導。


先生 「早く、音とれたほうがその分、他のことに練習時間回せるでしょ?」


それには同意する。そう出来るなら素晴らしいことだ。
しかし、私はまだ眺めたからと言って、引っかかりポイントを予見できるほど熟達していない。

そしてこれは、近い将来、初見でズバズバ弾けるにようなりなさい・・・という事なのだろうか。
もはやハードルが雲の上にまで行って見えない程である。


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comment

Secret

てっきり…

ラの音がD線かと思っていましたら、G線だったんですね…

私のお師匠様は良く、左ヒジをちゃんと使いましょ~っと言います。

これも、人それぞれのヒジの入れ方があるみたいですが、私の好きな宮本エミリさんはかなりヒジ入れてます(^_^;)

確かにGやE等の端の線は、ヒジを使うと弾きやすくなると思います。

すごー!

おぉ!完全五度の調弦。私まだ出来ません。
すごいなぁ~♪
合ったときの違いが分かるなんて、
どうやって判別してるんですか?????
と、聞かれても分かる人は困るみたいですね。
分かる人に何人かリサーチしてみましたが
みんなに言葉には出来ないと言われました。
言葉に出来ないってスピリチュアルな世界なの?
って思ってしまいます。

先生の調弦がチューナーとは違うのが
何で?何で?と思ってましたがそういう理由だったんですね。
理由が分かった所で音の違いは分かんないけど。^^;
それにしてもレッスン、いつもレベル高い!!!

あんがい

思ってたよりすぐにできるようになるんですよ~
1本ずつ調弦するより絶対お耳は楽♪
1本ずつでは未だに音がわかりませんもの、あたし^^;
楽器かついだままペグまわすのは大変ですけど・・・

Re: てっきり…

anisさん

こんにちわ~

ひじは私もよく指摘されます。
私は、どちらかというと、入りすぎタイプでして、「ひじ開け」って言われます。
多いのは、A線、E線あたりでも肘が「入りっぱなし」になって、窮屈で指を押さえられなくなってるパターンですね。

Re: すごー!

ぴっぴさん

こんにちわ~

合唱をやっていると、3度や5度を取る練習を必ずするので、「完全」とまでは行きませんが近いところに合わせられるようには結構すぐになります。これを「耳を作る」と私は呼んでいるのですが、平均律の5度なら1ヶ月くらいでほとんどすべての人が取れるようになります。また合唱ではカデンツという和声練習をするのですが、意識していなくてもほとんどの場合純正律和音で練習することになりますので、自然と完全五度の耳が作られて行きます。

完全5度調弦はA線以外は、チューナーともピアノとも合いませんので耳を作ることは必須だと思います。


私はバイオリンは素人なので偉そうなことは言えませんが、バイオリンの調弦はギターなどに比べて難しいです。安物のバイオリンとかだとペグがいいところで止まらないので、「そこ!」と思っててもなかなかそこで止まりませんし、ギターなどと違って「ギア」がなくペグの巻きがダイレクトに音の高低に跳ね返ります。ある程度「耳ができている」人でもバイオリンの調弦は難しいように思います。

なので、バイオリンの調弦練習と、「耳を作る」トレーニングを同時にやるのは無理があるだろうと勝手に思っています。耳ができるまではチューナーに頼って、耳を作るトレーニングは別途やる方が良いと思います。

トレーニングは簡単です。ですが、効率的にやるには二人必要です。
誰かに適当な音(ラが妥当)をロングトーンで歌ってもらいます。その音の5度上もしくは5度下の音を自分が出してハモリに行くだけです。1ヶ月もやれば五度は絶対に取れるようになります。
大事なことは、その場合に絶対にピアノで音を確認しないことです。(ピアノは平均律なので)
合唱では同じ練習で3度を取る練習をして、それから5度をやります。

ぴっぴさんの場合、旦那さんが私なんかよりも遥かに高度な耳をお持ちだと思いますので、名トレーナーがすぐそばに(笑)


その5度の練習をやっていると、「合っている」ときに、突き抜けるような爽快感を感じる事ができるようになります。1万人に一人くらいいると言われる先天的な脳の音楽機能障害が無い限り、この感覚は人間が本来必ず持っている能力です。要は「ぁ、ここ気持ちい」ってなるだけの話なんです。

スピリチュアル・・・というよりは物理法則とか自然法則とかそういう原理に乗っかります。


完全5度は原理原則の世界で、物理法則上で「ここ」という高さがキッチリ決まってます。
自然法則上決まっているものなので、人間にとって本能レベルで自然な「気持ちいい」と思えるポイントなわけです。その証拠に、自分では歌えなくても、人の歌の上手い下手は皆分かるわけですから。

ちなみに、さらに踏み込んで耳を鍛えると、「倍音」とか、和音構成上に必要な他の音が聞こえるようになります。それが鳴っていれば、スピリチュアルどころか、実際に音が鳴ってるわけなので、「絶対に合っている」と確信を持って言える様になる・・・・らしいです(笑)

Re: あんがい

チワワさん

こんにちわ~

ペグがね~。言う事をなかなか聞いてくれないんですよね~。
今は全弦にアジャスターついてるので微調整はそれに頼ってます。

耳で出来れば楽っぽいのは分かる気がします。チューナーの針って動きまくるし、結構アバウトですもんね・・・。

私は、和声を下方向に展開するのがもともと苦手だったので、E線はわりとすんなり行けたのですが、D線はまだ迷いがありまくりですね(;´Д`)

ありがとうございます!

お返事を読んで涙が出てきた・・・。
ご丁寧な説明をありがとうございます。

弦楽器をやってる身近な友人や、一応音大を出ているダンナや、そして先生でさえ、聞けども聞けども一様に「なんで分からんの???」という返事。
みんな物心つく前からドレミに触れているので分からない状態が分からないようです。^^;
考えてみたら実際は見ず知らずのぷぃぷぃ虫さんにこんなにご丁寧に説明して頂いてなんだか申し訳ないような・・・本当にありがとうございますm(_ _)m

訓練すれば分かるようになると読んで、かなり勇気が出ました。ダンナを巻きこんで、教えて頂いた歌ってハモらせる練習をします。ダンナはピアノ耳なんだけど大丈夫かな?それより問題は私は音痴さんなんやけど大丈夫かな?そこら辺も含めて結果はブログに書いていこうと思います!

さて、腰の重いダンナを説得しなくては!
コメントを読んでスグに頼んでみたら「え?ラ?…ラーーーーーーーーーーメン!ラーーーーーーーーーー油!」と真面目にやらん(-_-;)結婚して10年上経つとすっかり空気。何も言うこと聞きよらへんよ(まぁ、お互いね^^;)。ここはおとうちゃんにも張り切ってもらわなね(笑)

本当にありがとうございました。

Re: ありがとうございます!

ぴっぴさん

こんにちわ~

喜んでいただけて何よりです。
この手のことは、家族にはツイ適当に対応してしまうものです。
私も、嫁に同じ事を聞かれたことがありますが、嫁には「自分で考えなはれ。俺より合唱暦長いねんから」ってなもんです(笑)


いわゆる、普通の音痴は治りますので、気長に構えてやってみてください。


旦那さんと楽しみながらの練習。良いですね。
ブログでのレポート楽しみにしています~(´∀`*)
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プロフィール

ぷぃぷぃ 虫

Author:ぷぃぷぃ 虫
酒飲み三十路男。
ふと思いつきでバイオリンを初めてしまう。合唱歴は10年超えだが楽器は素人。
ひょんな事からヴィオラも初め「させられる」。レイトスターターながらスイッチプレーヤーを目指すことに・・・

職業 SE。やぎ座のA型。

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