スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

W楽器探しの旅 (01)-木製リコーダー-

西日本一だと謳っている心斎橋の楽器店に着いた私たち。
その名にふさわしく、地下2階から地上4階まで6フロアもある巨大な楽器店である。
こんなに大きな楽器店を見るのは初めてでだ。

そもそも楽器経験に乏しい私は、楽器店にあまり縁がない。過去に町の楽器店で適当に安いギターを買った経験が有ることは有るが、本気で楽器を吟味する為に楽器店に足を踏み入れるのはこれが初めてと言って良いだろう。心なしか緊張する。


どうやらバイオリンとリコーダーは同じ階に有るらしい。
そして、その階に行ってみると、バイオリンコーナーのすぐ横がリコーダーコーナーだった。ますます都合の良い展開である。


さて、こういう状況で私は店員に対して「バイオリン試奏させてもらえるかな?」などとなかなか言い出せないタイプだったりする。バイオリンを始めて5ヶ月になるが、未だになんとなく「バイオリン弾いてます」と言うのが照れくさいのだ。まして「バイオリン買いたいから見せて」と言うのは小っ恥ずかしいのである。

ここは、嫁がリコーダーを買うのに付き添っている風を装って、バイオリンをチラ見するという形が望ましいだろう。
私は小心者なのだ。


二人でバイオリン&リコーダーコーナーをうろついていると、女性店員が声をかけてくる。


店員 「何かお探しですかぁ?」


嫁 「これからアルトリコーダー始めようと思って、木製のを探しに来たんですけど」


さすがは嫁。迷いが無い。
これから習い始めるというのに、いきなり木製所望を告白するとは、何と男前であることか。

2000円程度で買えるプラスチック製のリコーダーに対して、木製は10万円前後。
バイオリンで言えば初心者がいきなり100万円オーバーのバイオリンを所望するのに等しい発言だろう。


店員 「そうなんですかぁ」


嫁 「それと、旦那はバイオリンを探してましてー」


店員 「そうなんですかぁー いいですねー」


あっさりと嫁にバイオリンを見に来たことを暴露される甲斐性のない旦那。

そして、別に驚きもしない店員。

そういえば、ここは楽器店なのだ。
「楽器を買いに来た」と言って不思議なことは何も無いということにようやく気付いた。


   


まずは嫁のリコーダーからである。

木製のリコーダーをまじまじと眺めるのは初めてだったが、一本一本が見た目からして違う。それに重さもリコーダーによってかなり違うようだ。そもそも大きさが同じではない。それぞれに個性があり、さすがは木製といったとこである。


嫁 「これ、吹いてみたりしたらダメですよね?」


― 当たり前やろ。咥える楽器なんやで。


店員 「ぁ、いいですよー。どうぞどうぞ」


― ええんかーい!!


何でもとりあえず聞いてみる嫁。
見習うべきスタンスである。


特に試奏部屋に通されるわけでもなく、その場でピープー吹き始める嫁。

私はと言えば、


― 見知らぬ他人との間接キッスキタ━(゚∀゚)━!


などと、小学生の様な事を考えていた。
冗談はともかく、インフルエンザ等が流行る時期に試し吹きをさせてもらうのは、なんとなく怖い気もする。試奏が終わった後はアルコールか何かで念入りに拭くのだろうか・・・。


笛の衛生管理はともかく、この状況で試奏部屋に行かなかったということは、後でバイオリンを選ぶ時にもこの場で試奏する事になるということが予想される。バイオリン歴5ヶ月にして公衆の面前でバイオリンを鳴らす度胸など持ちあわせていないというのに・・・。


   


さて、嫁はそれなりに気に入ったものがあったらしく、心のなかで財布と相談しているらしい。どうやら値段に怯んでいるらしいが、いったいいくらで買えると思っていたのだろうか。

共働きである我が家の会計制度は、小遣い方式ではなく納税制度を採用している。
それぞれの稼ぎに応じて『政府』に年貢を納め、残りはそれぞれ自由にしなさいよ・・・というシステムである。それぞれ自分の財布を持っており、お互いそこには干渉しない。

大方の期待を裏切らず、嫁は「宵越しの金は持たねぇ」江戸っ子気質である。よって、突発的な大きな買い物を「ぽんっ」と出来る程にお金が貯まっている事は少ない。嫁の懐事情について正確なところは知らないが、木製リコーダーは安い買い物では無いだろう。私がバイオリンを買うのと同じくらいのインパクトは十分にあるに違いない。


― しかたない。ちょっとバックアップしてやるか・・・


私は、嫁が音楽に取り組んでくれることは非常に嬉しい。
金銭的に背中を押してやるに吝かではない。

しかし、店員が木製リコーダーについての注意点を話し始めたことで風向きが変わる。


どうも木製リコーダーは、プラスチック製と違い、長時間の連続演奏には向かないらしい。木であるが故に、唾液による水分の影響を受けるというわけである。
特に最初の内は30分に一回程度は中にたまった唾を掃除して休ませてやらないと、木が唾の水分を吸って変形し、不可逆なレベルで音が変わってしまうというような事があるらしい。
まして、小学生男子がよくやっている、「吹いてそのまま放置」という行為など言語道断という訳だ。

やはり木の楽器。バイオリン同様「育てる」という要素が必要であるようだ。
そういう意味では先生がネットで「使用済みの木製リコーダー」を購入したという事には、安さだけではない合理性があることに気付いた。


嫁 「管理めんどいとか私無理


― なら、笛、やめときな。


こうして店員の「木製リコーダーは管理が難しい」の一言であっさりと木製を諦めた嫁は、「吹ければどれでも良い」路線に変更し、開始から僅か10分少々で楽器探しへの興味を失った。

嫁はこの後、中学校で配布される様な水色ケースに包まれた普通のプラスチック製のリコーダーを、ロクに中身も確認せずに即決購入した。


さすがはB型。
切替の速さは見事である。


しかし、一連のやりとりでこの女性店員に対する私の評価は非常に高いものとなった。
半ば買う気になっている客に対して、そのまま勢いで売りつけてしまうのではなく、ちゃんとデメリットや注意点を提示する。退かせるべきは退かせるというスタンス。それは、自分のバイオリン選びをサポートしてもらう上でも、非常に信頼が出来る相手だと言えるだろう。


続く。
スポンサーサイト

comment

Secret

おとこらしい

> 「楽器を買いに来た」と言って不思議なことは何も無いということにようやく気付いた。
というところがめっさツボでした。気持ちわかる…

それに対して、奥様の買い物シーン、すぱーっと竹を割るような(?)決断のよさですね。

それにしても、木製のリコーダーって、手間もお金も侮れないものですね。

私が子どものころ、家に木製アルトリコーダーがありましたが(父の趣味)、手入れも知らない子ども(=私)が粗く使ってたし、そのせいでか、割れちゃった部分があってセロテープでとめてたりしました。考えたらもったいない。でも、音はよかったですよ。セロテープでとめてても。

Re: おとこらしい

アンダンテさん

こんにちわ~

楽器買いに行くのとか緊張しますよね~(;´Д`)


嫁は買うときはスパッとしてて早いですね。
11月から楽器を探していて、未だに買ってない私とは大違い。
どうやら私はすでに「こじらせた」状態に入りつつあるようです。

それにしても、セロテープって(笑)
そういえば店員さんも「扱い悪いと割れる」と言ってました。

カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
プロフィール

ぷぃぷぃ 虫

Author:ぷぃぷぃ 虫
酒飲み三十路男。
ふと思いつきでバイオリンを初めてしまう。合唱歴は10年超えだが楽器は素人。
ひょんな事からヴィオラも初め「させられる」。レイトスターターながらスイッチプレーヤーを目指すことに・・・

職業 SE。やぎ座のA型。

バイオリン歴
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
最新記事
アクセスカウンター
ブログランキング
ランキングに参加しています
ポチッ!と応援お願いします

にほんブログ村 クラシックブログ ヴァイオリンへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ

リンク
バヨ友
バヨブロ友達
検索フォーム
QRコード
QR
レンタルサーバー
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。