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続 楽器探しの旅(02)-二兎-

天満橋から心斎橋は想像より遠い。
小一時間ほどかけて、そろそろ疲れてきた・・・という頃になってようやく心斎橋界隈に到着した。


楽器店をひやかす前に、先に喫茶店などで休憩をしたいと思ったが、時間帯のせいかどこも混んでいる風で入りにくい。そうこうしている内に、楽器店に着いてしまった。


場所も判ったし、ちょっと喫茶店に行ってから・・・・とも思ったが、入り口が「ちょっと古い文房具店」という感じの雰囲気で入りやすかったので、なんとなくそのまま入っていってしまった。入ってみると一階が吹奏楽器で二階が弦楽器だった。

そのまま、二階に上がると、これまで見てきたお店の中では一番多くのバイオリンが壁一面に並んでいた。
さすがに本格的すぎるその様相にひるむ私。


すると、人の良さそうな真面目な雰囲気の、私と年齢がさほど違わなさそうな店員が声をかけてきてくれた。


店員 「今日はどのような御用向で・・・」


嫁 「バイオリンを探しに来ました」


私 「そらそうやろ!バイオリン専門やでここ」


店員 「いや、ビオラとか色々ありますし」


まさかの店員によるツッコミ返し。


― こやつ・・・できるな。


店員 「バイオリンはもう初められてるんですか?」


私 「えぇ。7ヶ月ちょっとです。今、レンタルの楽器なんでそろそろ・・・と思いましてね」


そして予算を伝えて、あちこちの楽器店をまわっていて未だに出会えていない事も伝える。


店員 「じゃあ、いくつか出してみますね」


店員がちゃんと調弦を済ませて持ってきてくれる。
これも今までで初めてである。


   


最初の楽器はルーマニアの楽器。
名前はMoga(モガ)というらしい。


いわゆるバイオリン色より少し薄めの色をしている。
見た目の印象からして柔らかいイメージ。


さっそく弾いてみる。


やや立体的な立ち上がりを見せて、その後柔らかい響きが広がる。
求めている方向の音にわりと近い。


嫁 「それ、いいやん!」


嫁は一発で気に入った模様。

しかし、もう一歩という感じがする。
上手く言えないが、「エネルギー」のようなものが弱い気がするのだ。
柔らかい中にも、もう少し「やんちゃ」で若い音が欲しい。


嫁 「それが良いって」


嫁はかなり気に入ったようだ。


私 「前のベラ・ヴァーチとどっちが良い?」


嫁 「こっち。」


ベラ・ヴァーチと比べてこちらが好みなのは私も同意見である。


   


続いてはドイツの楽器。
名前は忘れてしまった。この後、ドイツの楽器ばかりが続いたので記憶の中で名前が混じって判らなくなってしまったのである。ここでは、ドイツAとしておこう。

ドイツAはいわゆるバイオリン色で見た目の印象には非常に気に入る楽器である。


弾いてみるとMogaとは正反対の方向。
やんちゃ系の楽器である。非常に大きく鳴る。立ち上がりがしっかりしていてハッキリと音が出る。


私 「んー。 こっちの方が好きかなぁ・・・」


嫁 「ぇー。さっきのが良い。」


嫁は、こっちは興味がないらしい。


確かに、もう少し柔らかさが欲しいという気持はあるが、先生に「やんちゃの方が良い」と言われているというのもある。悩ましいところだ。


   


続いてもドイツの楽器。ドイツBとしておこう。

ドイツBは古く見えるような仕上げをわざわざ施してあるデザインのバイオリン。
しかし、その仕上げが「いかにも塗りました」という感じでいただけない。

私は「新作は新作でええやん」と思うタイプである。
ジーパンでもそうなのだが、わざわざ汚して売っているやつとか、わざわざ破って売っているやつとかは理解出来ない。「自然に」破れたものなら味があるのはわかるが、わざわざ汚すというのは個人的には好まないのである。

見た目的にもイマイチだったが、音も印象に残らなかったので早々にドイツBは退散していった。


   


続いてもドイツの楽器。ドイツCとしておこう。

こちらは見た目もどんなものだったか覚えていない程に印象に残らなかった。
ただ「弾きやすい」とは思ったが、音も卒なくまんべんなくといった感じで印象に残らなかった。

こちらもドイツB同様、早々に退散して行った。


   


4艇試奏させてもらって、残ったのはドイツAとMoga。

試奏の感想をサラッと書いているが、ここまでで30分以上は試奏をさせてもらっている。
この楽器店は試奏を邪魔してこない。他の店のように頃合いを見計らって他の楽器を試せとか、無理に感想を求めてきたりしない。弾いていると、黙って新しい楽器をそっと置いて行ってくれるのである。

上手く絡んできて、そして、吟味している間は放っておいてくれる。
これは、個人的に非常に嬉しい接客態度である。


ちなみに、私が試奏している間に暇な嫁を相手してくれていたのはこの店員だった。向こうの方で10分の1バイオリンを見せてもらって「ちっさー」とか言って嫁が喜んでいたのが視界の片隅に入っていた。そうして、嫁が退屈しないように"保育"しておいてくれたこともポイントが高い。


私 「うーん。 この中でやったら、このどっちかやなぁ・・・」


嫁 「こっち(Moga)にしときって」


私 「うーん・・・そうかなぁ・・・」


MogaとドイツA。
どちらも良い感じである。
これまで試奏してきた中では同率一位というところである。

しかし、欲を言えばもう一歩。
できれば、二つの楽器を「足した」様なものが欲しい。
二兎を追いたい。


私 「とりあえず、今日はこいつら写真とって帰るかー」


そもそも散歩がてらなのである、無理に買う必要などどこにもない。
また、別の店をあたるか、せめて日を改めるとしよう。

しかし、その時、初めて店員が動いた。


店員 「Mogaは今、ウチの一押しの楽器なんですよ」


嫁 「ほらー」


鬼の首を取ったような嫁。


店員 「この一つ上のモデルになるんですけど、今度サラサーテっていうバイオリン雑誌の企画にウチから出品するんですよ」


なんでも『50万円以下のバイオリン』なる企画がサラサーテ誌で行われるのに、この店の代表選手としてMogaの上位機種を出品したらしいのである。そして、店員がルーマニアの工房の話や、その工房でのバイオリンの造られ方について語る。


ふと、その上位モデルに興味が湧いた。


私 「その、上位モデルちょっと弾いてみたいですね」


店員 「じゃあ、出してみましょうか」


自分からランクアップを志願するのはもう定番である。


嫁 「やめときって、上の弾いたら戻ってこられへんで」


そして、店員はMogaの上位モデルを取りに行った。


続く。
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プロフィール

ぷぃぷぃ 虫

Author:ぷぃぷぃ 虫
酒飲み三十路男。
ふと思いつきでバイオリンを初めてしまう。合唱歴は10年超えだが楽器は素人。
ひょんな事からヴィオラも初め「させられる」。レイトスターターながらスイッチプレーヤーを目指すことに・・・

職業 SE。やぎ座のA型。

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