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Lesson24(後編)-一勝一敗-

いつもであればフリマリーチェックは長調・短調を一つずつで終了である。
ところが、この日はスムーズに進行したからか、おかわりを頂いてしまうことになった。


先生 「じゃあ、ハ長調やっときましょうか」


ハ長調スケールは課題リストにこれまで入っておらず、この時まさに追加になったもの。
つまり初見である。


フリマリー 『ハ長調 スケール&アルペジオ』

HRIMALY_008s_Cdur.jpg


見ての通り、E-4のドなるものが登場している。
いままで、E-4はシもしくはシ♭だけだったが、もう一つ上を気合で伸ばして取るというわけだ。いつぞやの「男子たるもの・・・」と先生が言っていたものが、いよいよ現実となってやって来たというわけである。


いきなり16連スラーなど不可能なので単音ボウイングで音だけ拾っていく。
そして問題の"ド"。


― ぐぉ・・・届かねぇ・・・


気合で伸ばす。


先生 「そう。そこ!」


私 「指ツリそうです・・・」


先生 「シからドに行く時に指を上げないでください。スライドさせる感じで!」


― それどころじゃ・・・


先生 「ちょっと肘入れても良いですよ」


肘を入れると多少は届きやすい。

気合の"ド"に届かせるためのアドバイスをいくつか貰って、「練習してきてくださいね」となった。


   


続いてはホーマン195番 『FARMER'S SONG』(楽譜)。


ザッツを出してスタートした瞬間、弓がビヨンビヨン暴れる。


先生 「弓を置いたら、ちゃんと止まってから始める!」


― ひぃ・・・


先生 「弓が暴れてるウチから弾くからおかしくなるんですよ。」


気をとりなおして再チャレンジ。

特に崩れることもなく、最後まで通る。
なかなか良い感じだったのではないだろうか。


先生 「2段目からの伴奏の所がin tempoすぎますね」


私 「?」


HOHMANN_195_P4.jpg


きっちりテンポを守って弾いて怒られるとはこれ如何に。初心者というものは普通、「走るな!」とか「遅れていくな!」という怒られ方をするものではないか。


先生 「ぷぃぷぃ虫さんがどれだけひどい事をやってくれているか、逆の立場でやってみましょうか」


と、出だしに戻って弾くことになる。
この曲は主旋律パートと伴奏パートがほぼ同じことを交互に繰り返しながら進行していく作りになっているので、1段目と2段目は上下パートの役割が入れ替わっているだけなのである。つまり、先生が私の伴奏を真似して「どうなっているか」を示してくれるというわけだ。



先生 「まずは、普通にやりますね」


スタートする。
やっぱり「ええ感じ」である。
先生の伴奏に乗っかっていると、すごい「音楽」になっている感じがするのだ。


先生 「これだと何の問題もないですね?」


私 「はい」


先生 「じゃあ、ぷぃぷぃ虫さんのをやりますね」


スタートする。
すると、私は先程と同じ感じで弾いているハズなのにとてつもなく弾きにくい。
先生が私よりも早かったり遅かったりしてテンポ感が合わない。


― なるほど、ゆらぎがゼロなのか・・・。


先生 「ね? ひどい仕打ちでしょ?」


in tempo過ぎるという事の意味を理解した。確かにこれはひどい仕打ちである。そして、それに気づくと同時に、今まで如何に先生が合わせに来てくれていたのかを理解した。


私 「マシーンになって弾いてたんですね・・・私」


先生 「そうですね。 in tempoでもメロディーにこれくらいの揺れはありますから・・・」



今度はゆらぎを意識して、もう一度初めから弾く。
主旋パートを抜けて、問題の伴奏パートへ。


先生のメロディーを聴く意識と自分のパートを弾く意識。その意識配分率を変える。
先程までは9:1くらいで自分に向いていたのを、5:5くらいまで頑張って聴く方に振り向ける。

メロディーのゆらぎに寄り添えるように頑張る。
でも、一方で「流されてはいけない」のが伴奏パート。

先生の演奏だからテンポが早くなっていったり遅れていったりすることはないが、「引っ張ってもらう」だけでは音楽にならない。自分で感じてin tempoの範疇を守りながらゆらぐ必要があるのである。

マシーンになろうとする自分と、流されきってしまいたい自分。その狭間で踏ん張るのだ。


― なるほど・・・伴奏パートには伴奏パートなりの難しさがあるなぁ


こればかりは一人だけでは練習にならないポイントである。


そして問題の箇所をなんとか抜け、そのまま続けて最後まで弾いた。


   


先生 「やっぱり、マイナーからの戻りが突然過ぎますねぇ。」


HOHMANN_195_P3.jpg


次に指摘されているのは4段目フェルマータ後の入り方。
何が"やっぱり"かというと、前回も同じ指摘をされたからのである。もちろん、それを忘れていたわけでも、ノーアイデアで来たわけでもない。前回指導されたポイントについては自分なりに改善してきたつもりだ。

フェルマータから次の入りまでに和音も感じているし、立ち上げも静かに立ち上げるようにしている。これ以上何が不満だというのか。


先生 「下のパート見てください」


私 「ぇ?下のパート?」


ここの出だしは私が一人でラの音を鳴らすのである。
そのテンポ感や雰囲気を感じて先生が入ってくるという図式なのではなかろうか。


先生 「ラからラにオクターブの移動がありますね」


私 「はぁ」


先生 「その、オクターブ飛ぶ『時間』が欲しいんですよ」


― なるほど・・・そういうことか


私はマイナーからの戻りで意識していたのは「最初の音」だけだったのである。そして、次の小節からは完全に元のテンポにそれこそ"いきなり"戻していた。

それが「突然」すぎるというわけだ。
私が柔らかく立ち上がったということは、下のパートも柔らかく立ち上がりたい。そして、じわっと加速しながら元のテンポに向かいたいというわけである。


指摘された内容に注意して、そこだけを弾く。
柔らかく立ち上がって、先生の上のラを「待つ」。

私だけがテンポを決めるのではない。
お互い感じ合ってテンポがその場で「決まる」のだ。


先生 「そうですね。そういう感じです。」


しかし、そのままスッとは行かないのが坂本流である。


先生 「ということは?」


私 「ぇ?」


先生 「一番最初はどうなりますか?」


私 「ぁ・・・」



伴奏パートが同じようにオクターブ移動しての立ち上がり。


先生 「やはりちょっと待つくらいのほうが、聞いている人にはin tempoに聞こえるんですよ」


ゆらぎはメロディーパートだけが作るものではないのだ。


先生 「一般人の思うin tempoと我々演奏家のin tempoは違いますからね」


― 深い・・・深いぞ!


   


先生 「最後のミファ(#)ソ(#)ラですけどね」


私 「はい」


HOHMANN_195_P5.jpg


先生 「とりあえず低い!」


私 「orz」


先生 「ミファ(#)とファ(#)ソ(#)の間が両方とも小全音になってしまってて、どんどん低くなって行ってます。」


私は曲の『最後』のロングトーンでぷるぷる病になりやすい。
その事にビビって音程に意識が行っていないのだ。


先生 「それから、rall.」


先生のラッシュが始まる。



先生 「ファ(#)よりソ(#)の方が音が長いはずですよね?」


私 「はい。」


先生 「今は、同じくらいになってますよ」



これも同じ。
最後のロングトーンが気になって仕方がないから、その前の音など適当に処理されてしまっているのである。


先生 「あと、最後の音」


まだまだ止まらない。


先生 「いつ終わるんですか?」


私 「は?」


先生 「ただ伸ばしているだけで、弓が無くなったから終わるんやろなぁ・・・っていう感じしかしないですよ」


― だって弓がなくなったら終わってますもん!


ロングトーンが気になっ・・・(略)


先生 「こういう感じでふくらみがいるでしょ?」


先生がお手本を見せてくれる。


― わかる。わかるよ!わかってるんだよ!!


私もそうしたい。是非そうしたい。
だが、腕というものがだね・・・


最後の最後で猛ラッシュを受けたが、自分的には全体的になかなか満足の仕上がり具合である。これは、多分OKかな・・・と思ったら、予想通りクリアとなった。


   


さて、続いて、少し時間があったので次の曲に進む前に新しい課題をやはり初見で弾かされる事になった。


「気弱です」と言わんばかりの弱音でしょぼしょぼ弾いていると、



先生 「弾くなら弾く!


このセリフ。何度言われたことだろうか



私 「初見苦手なんですよぉ」


先生 「大抵は初見苦手ですよ」


― デスヨネー


先生 「初見を苦手じゃなくす方法は、『ちゃんと弾く』ことです」


― ヘーイ


   


初見大会で苛められた後は、ホーマン203・・・だったのだが、この曲は練習時間が足らず「切り捨てた」曲。何しろ、譜読みすら終わりきっておらず、真ん中より先は全く弾けないのである。


そして、いざ弾いてみるとそこまですら辿りつかず、たった一段で落下。


先生 「あきらめすぎ!もっと行けるはずでしょ?」


確かに、ホーマン195と203を弾いているのが同一人物とは自分でも思えないほどのヘッポコぶりである。


先生 「ダメな所とか苦手なところとかがあるのは仕方がないとして、初見でも行けそうなところあるでしょ?」


― ぅ・・・確かに


先生 「前からキッチリ練習をやって行くタイプの人もいますけど、それだけやったら進まないでしょ?」



私は完全にその「前から作っていくタイプ」である。



先生 「時間もったいないですよ」


― ぐぅの音もでませぬ。


まぁ、でも仕方がない。
限られた練習時間で、今日はホーマン195に賭けて来たのである。
もとより、怒られることは覚悟の上だ。

狙ったほうが確実に"取れた"だけでも頑張ったじゃないか自分。


今日のところは一勝一敗でヨシとしておこうではないか。






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ぷぃぷぃ 虫

Author:ぷぃぷぃ 虫
酒飲み三十路男。
ふと思いつきでバイオリンを初めてしまう。合唱歴は10年超えだが楽器は素人。
ひょんな事からヴィオラも初め「させられる」。レイトスターターながらスイッチプレーヤーを目指すことに・・・

職業 SE。やぎ座のA型。

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