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発表会デビュー -原点回帰-

そんなわけで、前回に引き続き、合奏の話である。


もちろん発表会にいきなり出るわけではなく、主目的は合奏レッスンで「合わせ」を学ぶことにあり、その成果を発表会で披露するわけである。レッスンというからには当然課題曲が与えられる。


バッハの管弦楽組曲第3番より、ガヴォット、エア、ジーグ


初めて参加する合奏であろうことか、バッハ。
ご存知、音楽の父、バッハである。

この中の"エア"は別名を"G線上のアリア"という有名な曲である。


私は先生から送られてきた楽譜を見た瞬間に思った。


― 参加する方を間違えた



説明しよう。
実は、合奏への参加を促された際に、選択肢があったのである。


一方は私が参加することにしたバッハを課題曲とするグループ。

もう一方は葉加瀬太郎の曲をはじめとした比較的ポピュラーな曲を課題曲とするグループ。



私は、先生に「バッハと葉加瀬太郎どちらにしますか?」と問われて反射的に「バッハ」と応えてしまったのである。


ちなみに、「合奏に参加しますか?」ではなく、いきなり「どちらにしますか?」である。言うまでもないが、問われた時点で私は合奏への参加表明などしていなかった。こういう「YESかNOか?」ではなく、「AかBか?」から選ばせて必然的に「YESにしてしまう」という手法は、営業マンがクロージングでお客を「落とす」時に使うテクニックの一つである。人間、「どちらかを選べ」と言われると、どちらかから選ばなければならないというような心理が働いて、「そもそもどちらもNO」という選択肢が落ちてしまう傾向にある。特に日本人はその傾向が強いらしいが、見事、その罠にはまったというわけである。営業テクニックを使ってくるとはまったく我が師の恐ろしいこと・・・。


さて、後から気づいたのだが、「どちらでも好きな方に参加してOK」と言いながら、選曲やメンバーを見ると実質的に「レベルに応じて」グループが分かれていることに後から気づいた。


話を分かりやすくするために、バッハの方を「本気グループ」、他方を「和気あいあいグループ」と名付けよう。


どう考えても私が参加するべきは「和気あいあいグループ」の方だった。
私は「和気あいあいグループ」だったとしても、メンバーの中で経験は浅い方である。まして「本気グループ」ではブッチギリで経験が浅い。経験が1年に満たないのは私くらいなもので、皆2年前後、少なくとも3rdポジションまで進行している。一番長い人は7年。


「和気あいあいグループ」の楽譜を見せてもらったが、『1日2日練習すればとりあえずは弾けそう』という感じの楽譜である。個人レッスンで使っている楽譜と比べてレベル的な乖離がない。
それに対して「本気グループ」の方はまず音を並べるだけでも無理な状態。特にジーグが無理すぎる。個人レッスンの課題曲よりも何段もレベルが上の世界観である。


   


そんなわけで、合奏レッスン中は終始「弾くことに精一杯」という状況だった。


さっぱり音楽についていけない


これは、全く新しい感覚だった。



私は合唱経験はそこそこあるが、「歌うことで精一杯」という状況はあまり経験していない。サボって練習をしていなくて全然歌えないとか、音域的にしんどい・・・とかそういう事はもちろんあるのだが、「レベル的にまったく歌うことができなくてついて行けない」という状態は、最初からなかった。

自分で言うのもなんだが、私は小さい時から歌は得意な方で、よほど複雑なパッセージでもなければ数回聞けばそれで歌えるようになる。「動きを理解する」=「歌うことができる」なのである。聴いた音と頭の中でイメージした音と声帯がかなり連動しており、聴いた音をそのままアウトプット出来る。よって、無練習で合唱団の練習に行き、初見でアンサンブルに参加したとしても、初見で適当に歌いながら同じパートの人から音を拾って補正をしながら無練習がバレないように歌う・・・というような事が成立する。なので、何回キーボードでパッセージを弾いてやっても音が取れない人の事を、私は長い間理解できなかった。

なお、語弊が無い様に行っておくが、ここで言う「音のイメージと声が連動している」というのはあくまで「音取り」の話であって、音色や歌い方については別の話である。頭の中の音楽のイメージ通り完璧に歌えます・・・という意味ではないので悪しからず。あくまで、「すぐ音は並べられるよ」というレベル感での話である。



さて、バイオリンでは歌にあるような「イメージとの連動」が無い。
脳と左手・右手との間にバリアがある。頭の中で音が鳴っていてもまったくそれを再現できない。


― なるほど・・・こういう感覚なのか


音楽に置いて行かれる感覚。
合唱ではパートの核になったりする事も多い私にとって、久しく感じることがなかった「乗っけてもらう」感覚。

私はこの「本気グループ」の中では、音楽的には一切期待される存在ではない。
せいぜい、時々ちょっとだけ音量アップするという程度の関わり具合であるのだ。



弾けない事が楽しい



こういう言い方をすると不思議だろうか。

合唱では「自分がここで落ちたらもうパートとして復活不能」とか、パート内の音量や全体での声量バランスを考えながら歌う。皆が歌いやすくて気持ちよく「爆発」できる所は逆に声量を落として音量を調整しながら、同時に喉を休ませたりする。自分が歌えるのは「あたりまえ」で全体での音楽性に配慮したパフォーマンスを期待される。それはとても楽しく嬉しいことだが、時として「純粋に音楽を楽しむ」という事を忘れてしまう。


バイオリンでは今はまだ「乗っかってればいい」。
ちゃんと弾けるところは参加して、時々落ちてても「しゃーない」。
その立ち位置に居られることが楽しい。


こんなことを書くと先生に怒られるかもしれないが、私がこの合奏ですべき一番大事なことは一つ。


邪魔をしないこと


それだけ。
単に、主張しなければ良いだけなのだ。


それだけ・・・と言いながら、初心者にとってはそれすらも難しいことではある。
迷惑だけはかからないように、できるだけちゃんと音が並べられるようにする。勝手に出ない。音をのばし過ぎない。無駄に大きい音で弾かない。・・・私のレベルでもできること、意識すべきことはたくさんある。


音楽は先輩たちが作ってくれる


合唱をはじめて1年くらいの間だけ感じていた音楽に対するある意味新鮮で無垢な気持ち。
それを思い出せただけでも合奏レッスンに参加した価値はあったと思う。



さて、長くなってきたので、本番の模様はまた次回に持ち越すことにしよう。
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comment

Secret

No title

本気グループお疲れさまでした。

>音楽は先輩たちが作ってくれる

このような謙虚な考えをお持ちのメンバーは、
ぷぃぷぃ虫さんだけな気がします(笑)

私の場合は、音楽はフルートが作ってくれるでした~。

Re: No title

rauloopさん


お疲れ様です。先輩!


謙虚というか、腕の問題でそうなるしか無いので(笑)
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プロフィール

ぷぃぷぃ 虫

Author:ぷぃぷぃ 虫
酒飲み三十路男。
ふと思いつきでバイオリンを初めてしまう。合唱歴は10年超えだが楽器は素人。
ひょんな事からヴィオラも初め「させられる」。レイトスターターながらスイッチプレーヤーを目指すことに・・・

職業 SE。やぎ座のA型。

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