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吾、如何にしてヴィオラを初めしか(3)

坂本先生にメールで背中を押してもらった週の土曜日のことである。


― やはり、実際に楽器を触ってみて考えよう。


そう考えた。
ちょうど、その日は夕方まで英会話のレッスンでその後は予定がなかった。
こういう日は嫁と連れ立って呑みに出ることが多いのだが、この夜はヴィオラを体験するために心斎橋の楽器店まで足を運んだ。


ところで、実は、3月くらいから嫁が英会話を習いだしたのをきっかけに、私も便乗して同じ教室で英会話を習っている。
私は『賞味期限切れ帰国子女』というヤツで、習っているというよりはリハビリに近いかも知れない。


   


私は遥か昔、5歳の頃、一年間だけロンドンに住んでいた。
よって現在、日本では「狂牛病キャリア」として献血を断固お断りされる身分である。

私は現地の初等学校に通い、日常的に親以外とのコミュニケーションは全て英語という状況下におかれたおかげで、帰国直前には完全なるバイリンガルとなっていたらしい。むしろ、5歳~6歳といえば母国語でも言葉をドンドン覚えていく時期であり、根幹となるボキャブラリーが形成される時期でもある。その為、「英語でしか話すことが出来ない話題」というものが存在し、特に感情が高ぶると英語で話していたらしく、むしろ英語が母語に近い状況にあった。帰国後もしばらくは親と言い合いする際には英語という不思議な光景を目撃したという話を後年聞かされている。

しかし帰国後数年で、ほぼ100%その英語力を失ったため、今ではネイティブ大阪人。
私が5歳当時に友達と遊んでいる様を録音したテープが残されているのだが、自分が当時話していた英語を今現在、理解できないどころか聞き取ることがまず出来ない。


話がどこに向かっているのか・・・と思うかもしれないがもう少し我慢して読んでいただきたい。


私がバイオリンという楽器を最初に認識したのは、この英国滞在中のことであった。
最も仲が良かった友達、同級生のSimonの母親がプロのバイオリニストだったのだ。
感化された私が、おそらくは自らバイオリンをやりたいと言い出したのだろうと思うが、親同士の間で個人レッスンでバイオリンを習える話がついていた。

イギリスの学校では、生徒の親が持っているスキルを別の子に無償もしくは非常に安価に教えるということを日常的に行なっている。私の母親は日本舞踊の名取(免許皆伝みたいな意味)なのだが、この例に漏れず、現地で定期的におどりを教えていた。
それと同じように私にも自然とバイオリンを習える環境が用意されつつ合った。

しかし、その話を聞きつけた他の親達が、「じゃあ、ウチも」「じゃあ、ウチも」となり、じゃあグループレッスンでとなっていくうちに話がこじれて結局全面的に白紙になってしまった。その時に達成されず、潜在的に持っていた「バイオリンを弾いてみたい」という感情が、長年熟成されて30を過ぎて腐臭を帯びてからから染みだしてきたのが、今やっているバイオリンであるわけだ。


このSimonの話はもう少し続く。


私がヴィオラという楽器をきちんと認識したのは更に時代が下って大学生の時である。
もちろん、知識としてはヴィオラという楽器が存在している事は知っていた。しかし、ヴィオラ奏者の方々には大変失礼だとは思うが、私の中では『未知の文明の未知の楽器』と大して変わらない引き出しに入っていた。

しかし、今から十数年前、Simonの母親から「息子が文化交流で日本に演奏しに行く」という手紙が来たところから、それが変化することになる。場所の記憶が定かではないが、確か静岡辺りで開催されたその国際文化交流的な演奏会に、Simonに会うために新幹線で駆けつけた。

10数年ぶりに会うSimonはヴィオラ奏者になっていた。
ヴィオラという楽器は、イギリスから来た旧友が弾く楽器として、妙なミステリアス感と共に私に正式認識されたのだった。


そして、今、そのヴィオラをはじめるかどうかという分岐点に立っている。

なんだか不思議な縁を感じてしまうのである。


当時は勿論、ヴィオラはおろかバイオリンすらはじめる予定も気も無かった。
そもそも「楽器を弾けるようになる」という発想がなかった。

全く人生というやつは、自分のことですら本当にどうなっていくのか読めない。
だからこそ楽しくもあるのだが。



ちょっと昔話が長くなってしまった。
楽器店での話は次回に持ち越すことにしよう。


続け。
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ぷぃぷぃ 虫

Author:ぷぃぷぃ 虫
酒飲み三十路男。
ふと思いつきでバイオリンを初めてしまう。合唱歴は10年超えだが楽器は素人。
ひょんな事からヴィオラも初め「させられる」。レイトスターターながらスイッチプレーヤーを目指すことに・・・

職業 SE。やぎ座のA型。

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