スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

通奏低音合わせ 01 ― 静かなる戦い ―

11月3日。文化の日。
発表会の前日である。
そして、発表会に向けての本当に最後のレッスン、通奏低音合わせレッスンの日でもある。

今回の発表会では、普通のピアノ伴奏だけでなくリュートとビオラダガンバによる通奏低音伴奏を選択できるのだ。そして、ヴィヴァルディを選曲している私は当然のように通奏低音伴奏を選択している。また、アンサンブルの方もバッハ組は通奏低音がつく。

今日はその最終合わせの日というわけなのだ。
・・・と言っても、合わせはこの一回キリなので最初で最後の伴奏合わせである。

アンサンブルにも参加し、ソロでも立つ私はこの日は朝から慌ただしいスケジュールである。
まず、午前中にアンサンブルの伴奏合わせ、そして、午後からはソロの伴奏合わせである。

午前中のアンサンブル合わせの会場はクレオ大阪北。
クレオ大阪北は私の住む地域からは電車だと少し不便な場所にある。
そして、午後からは野田にある教室に移動することになるという移動の多い一日。


バイオリンとヴィオラを両方かついで電車を何度も乗り継いだり、歩きまわったりするのが億劫だった私は、この日の移動は車と数日前から決めていた。クレオ大阪北までdoor to doorで30分強でつくという利便性、そして何よりも翌日にひかえた本番に向けて身体になるべく負荷を与えたくないという判断だった。コンビケースを持っていないので、当然、2ケース持ち運ぶ必要があるのだが、これが肩に与える負荷が結構バカにならないのである。


   


こういう時にバタバタすることが嫌いな私は、倍のゆとりをみて、アンサンブルの開始時間の1時間程前には準備を整えて家の扉を開けた。しかし・・・


車がない。


― ぁ・・・


忘れていた。
そういえば父親が普段載っている車が整備とかで、こちらの車を使うとか何とか言っていた。


― なるほど。あの話は今日か。ていうか、よく考えたら昨日の夜の時点で車なかったな・・・


なんというミス。


― しゃーない。電車で行くか・・・


1時間程度あれば何とか開始時間滑り込めるだろうと思い、念のためNAVITIMEで乗換検索をして到着時刻を調べた。

淡路着 9時44分



ガッデム!!


練習の開始時間が9時40分。
ちなみにクレオ大阪北までは淡路駅から徒歩で15分ほどかかる。


― ぁー・・・どうしよかな。リハに限って遅刻とはな・・・


私は集団でやる練習にはなるべく遅れたり休んだりしないように気をつけている。
自分の個人レッスンなら「もったいない」だけで先生に非礼を詫びればそれで済む話だが、アンサンブルの場合は音量バランスが本番と同じにならないとか、手戻りが発生しやすくなる等の問題で周りに色々と迷惑をかける。しかもヴィオラは人数が少なく、さらに私はヴィオラが完全に初心者なのでそもそも周りには迷惑をかけている。
今の私のレベルでせめて出来ることは練習に最初から最後まで居ることくらいなのだ。
だから今回のアンサンブルの練習は皆勤で遅刻もしていない。

しかし、最も大事な練習と言っても過言ではない最後の合わせ練習に遅刻しようとしている。


― とりあえず、迷っててもしゃーないから駅まで行って電車に乗ろか


家の前でたっぷり数十秒思考停止した後にそう思った私は駅に向かって歩き出した。
急ぐ気持ちとは裏腹に、バイオリンとヴィオラを担いだ状態では思うように走ることは難しい。

何とか早足で駅にたどり着き、大阪方面に向かう列車に飛び乗った。


   


― さて、経路探すか。


ここから静かなる戦いがはじまる。

NAVITIMEをはじめ乗換検索ソフトというやつは、乗換時にかかる時間に多少ゆとりをもたせた形で経路が提示されるようになっている。走らないと成立しないような乗換はなるべく経路の候補として上がってこないような仕組みになっているのだ。つまり、逆に言えば乗換のタイミングで少し小走りをするだけで一つ前の列車に乗れるという事があり得るのである。

そこで、まず私は乗り換えポイントで小走りをする前提で、検索条件を変えて乗り換えパターンを模索した。

すると一本前の電車に乗れることが判明したが、一本前の電車は途中までしか行かないことも同時に判った。


― あかんか・・・


だが、まだ諦めてはいけない。
経路によっては時間を縮められるパターンが存在するかもしれない。


まずは梅田からバスのルートを探る。

東淡路1丁目着 9時44分



― おしい


東淡路1丁目はクレオ大阪北すぐ近くのバス停で、そこからだと3分で会場にいける。
このルートだと19分の遅刻見込みが7分にまで縮められる。


― 最悪これだな


そう思った私の目に悪魔の囁きとも言える魅力的なルートが飛び込んできた。


『守口市からタクシー』ルート
クレオ大阪北着 9時20分




目安のタクシー料金は1700円。


― ぐ・・・魅力的。どうする。タクるか?


これだと間に合うどころか20分も前に会場入りできる。なにより楽だ。
そして案外高くない。


― どうする・・・・


かなり迷ったが、守口市では降りなかった。


― きっとバスルートをもうちょっと叩けるはず。


千円ちょっとをケチるために根拠のない自信を元に確実に間に合うルートを蹴るとは、なんという小物か。
だが、こちとら庶民。


条件を更に細かくして検索を続ける。
この手の経路検索ソフトは、たとえ同じ経路上であっても「出発地」をどこに設定しておくかで、提示されるルートのパターンがかなり変化する。


例えば、今回のように京阪香里園から阪急淡路まで移動する場合、提示される最も一般的な経路は以下のものである。

香里園から京阪で北浜。北浜で地下鉄に乗換え、そのまま直通で天神橋筋六丁目から阪急に乗入れて淡路まで。



二番手としては、次のルート。

香里園から京阪で京橋。京橋からJR環状線で大阪。大阪から阪急で淡路まで。



だが出発駅として経路上にある守口や京橋を設定した場合、メインルートは変化しないが第二候補以降で提示されるルートパターンがかなり変化する。それらの情報を組み合わせることで、ウルトラC級の時間短縮経路が発見できる可能性は十分にあるのだ。


条件を様々に変えて情報を収集していく。


そして、ついに見つけた。


まず北浜から地下鉄に乗り換えて天神橋筋六丁目。
そして天神橋筋六丁目からバスに乗り換えると、『梅田からのバスルート』経路にショートカットする形で、一つ前のバスをギリギリトラップ出来る事が判明した。

東淡路1丁目着 9時34分



― これだ!


   


このルートに望みをかけ、乗換えで走り、1分ほど遅れたバスの分を取り戻すためバス停から会場までも走り、会場入りしたのは9時38分。
もう、調弦が始まっている。

急いでヴィオラのパートナーに譜面台を組み立ててもらい、楽譜を託し、とにかくヴィオラをケースから出して着席してすばやく調弦をした。

まさにギリギリセーフ。
私がほっと一息ついたすぐ後、練習が開始された。


― ふー・・・朝からいらんことに頭と体力使わされたで・・・


さて、練習には間に合ったが、慣らし完全にゼロでヴィオラをとっさに弾き出すとどうなるか。


脳がヴィオラを認識しない。


第一楽章の前半はほとんど『バイオリンと勘違いして弾く』という暴挙に出てボロボロだった。
身体は間に合ったが、気持ち的には全く間に合ってなかったと言えるかもしれない。
スポンサーサイト

comment

Secret

カレンダー
09 | 2017/10 | 11
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
プロフィール

ぷぃぷぃ 虫

Author:ぷぃぷぃ 虫
酒飲み三十路男。
ふと思いつきでバイオリンを初めてしまう。合唱歴は10年超えだが楽器は素人。
ひょんな事からヴィオラも初め「させられる」。レイトスターターながらスイッチプレーヤーを目指すことに・・・

職業 SE。やぎ座のA型。

バイオリン歴
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
最新記事
アクセスカウンター
ブログランキング
ランキングに参加しています
ポチッ!と応援お願いします

にほんブログ村 クラシックブログ ヴァイオリンへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ

リンク
バヨ友
バヨブロ友達
検索フォーム
QRコード
QR
レンタルサーバー
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。