スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

4回目の発表会 03 ~バッハ リハ~

自分のバイオリンソロ曲のリハが終わった直後からヴィオラへのスイッチを行う。
まだ、これから、アンサンブル2ステージ分の最終リハがあるのだ。


バイオリンモードからヴィオラモードへ。


音を出すことを許可されている控え室でヴィオラの慣らしを開始する。
ヴィオラは技術的には基本的にバイオリンと同じである。よって、何を慣らすのかというと「指の広さのモード変換」「アルト記号譜への切替」「音符と弦(指)の対応変換」である。
似ているだけに間違えるという話は以前にした通りだ。

少し弾き込んでやることで、頭がバイオリンからヴィオラに切り替わる・・・いや、無理にでも切り替えようと試みる。
まだ、完全なスイッチプレーヤーではないのである。


控え室で少し弾いてみると持ち替え直後にありがちな特徴的なミスが少ない。


― ん?今日はヴィオラの方が違和感ないな・・・


日によってバイオリンの方がしっくり来る日、ヴィオラの方がしっくり来る日というのがある。
特に法則も何もないが、どちらのモードに入りやすいかというのは日によって異なるのだ。


例えばバイオリンモードがしっくり来る日には、ヴィオラを少々弾き込んだ程度では『ヴィオラをバイオリンとして弾く』という間違いの発生率を下げることが難しい。逆もまた然り。

今日はヴィオラモードがしっくり来る日なのかも知れない。


― そうなると心配なのはソロの方やなぁ・・・


そんな事を頭によぎらせながらアンサンブルのリハに向かった。


   


本番での順番ではバッハが大トリ、ゲームアンサンブルがその一つ前だが、リハでは楽器の出入りなどの都合により先にバッハからだった。


しかし、バッハのリハを始めようという時になって一つの問題が発生していた。
バッハのリハ開始時に、なんとも驚いた事に第1楽章のセカンドソリストがまだ会場入りしていなかったのだ。

いわゆる『バッハのドッペル』は3楽章構成の楽曲で、すべての楽章において1stバイオリンと2ndバイオリンにそれぞれソロパートが付いている。それを、今回の発表会ではアンサンブルに参加する生徒が一つずつ担当する。都合、6人、入れ替わりながらソロを担当するのである。そして、その内の一人、第1楽章のセカンドソロ担当の人が到着していないというわけだ。


― すげぇなぁ・・・その大物っぷり分けて欲しい


どういう発想に基づいているのかは不明だ。
私の様な小心者には最終リハに遅れていくなど、ソロでなくてもとてもできない。

仕方がなく2楽章を先に通すこととなった。

だが、その子が忙しいことを皆知っており、割りと常習犯であるので特に険悪なムードにもならず、「おらんのかーい」とか「相変わらずやなー」とか「大物すぎる」いうツッコミの言葉が飛び交い笑いが広がる。これはこれで場の空気を和らげられるので良いのかもしれない。

しかし、先生が指揮棒をもってさっと手をあげると一転、全体に緊張感が広がり「弾く体制」にすっと入る。心地の良い緊張感。音楽の場。
ほぼ全員が、ずぶの素人から弓の持ち方から手ほどきを受けてわずかに3年弱。
ここまで来れるのだ・・・と演奏が始まってもないのに思った。


そして、弾き初めた瞬間から思った。
いや、正確には先生が指揮棒を振り上げた瞬間にはもう感じていた。


― なんか、集中力が全然ちゃうな。


目がひらいている


そんな言葉が思い浮かんだ。

先ほどまでのソロバイオリンでの少しのことで揺らぐ狭くて軟い集中とは質が全然違っていた。そのもう一歩向こう側の集中。自分の演奏に集中しながら、周りに対して気を配る事ができる。周りを聞く余裕、見る余裕、指揮を意識する余裕・・・。
演奏に必要な情報だけは敏感にキャッチしながら、その他のことには気が取られないという状態。

あくまで『自分なりに』にすぎないが、「弾くだけに全てを注ぎ込んでいる」バイオリンに対して、「音楽を演奏することに神経を配っている」ヴィオラ。


― 確定やな。今日はヴィオラ場か・・・。


ここで云う"場"と言う表現はとても理系的な意味を含んでいるのだが、「○○場」という表現は「ある特定の物や空間に何らかの状態が存在している様」とでも思っていただければ良い。ゲームやファンタジーが好きな方には「体にヴィオラ属性が付与されている状態」と表現した方が良いだろうか。
一言で言うと「今日はヴィオラの調子が良い」に近いのだが、自分の内部的には少し意味合いが違うのだ。

楽しい。
アンサンブルが楽しい。
過去にこんなにアンサンブルが楽しく感じられた事はない。


   


2楽章を終えて、その頃には到着していた第1楽章2ndのソリストを加え第1楽章、第3楽章へと進む。


― やっぱり今日はなんか安定感が違う。


理由は分からない。
根拠の無い自信のようなものが、どーんと自分を座らせている。

全く弾き間違えがなかったというわけではない。ところどころミスや指のもつれはある。
だが、そんなことはどうでも良いとすら思っている。
少なくともバイオリンとの混同でのミスはほとんど発生していない。
何よりも冷静に弾けている。

― バッハは大丈夫やわ

強がりでも気負いでも何でもなく。
自然とそう思えた。
スポンサーサイト

comment

Secret

カレンダー
03 | 2017/04 | 05
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 - - - - - -
プロフィール

ぷぃぷぃ 虫

Author:ぷぃぷぃ 虫
酒飲み三十路男。
ふと思いつきでバイオリンを初めてしまう。合唱歴は10年超えだが楽器は素人。
ひょんな事からヴィオラも初め「させられる」。レイトスターターながらスイッチプレーヤーを目指すことに・・・

職業 SE。やぎ座のA型。

バイオリン歴
最新記事
最新コメント
月別アーカイブ
カテゴリ
RSSリンクの表示
最新記事
アクセスカウンター
ブログランキング
ランキングに参加しています
ポチッ!と応援お願いします

にほんブログ村 クラシックブログ ヴァイオリンへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ

リンク
バヨ友
バヨブロ友達
検索フォーム
QRコード
QR
レンタルサーバー
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。