真 復活編02 -ボウイング再構築-

久しぶりにモガを鳴らした。


― ひどい音だ・・・


カスカスでギリギリという音がなる。
もともとモガは気分屋なところがある楽器だが、このひどい音は完全に私の腕によるものだ。


弓がまっすぐ引けない。


前後に腕がぶれ、バイオリンに対して弓を直角に維持できない。
さらに、駒からの位置も一定に保てない上、弓を動かす面がぶれて隣の弦を頻繁に触る。
これだけ動きが安定しないと「載せられない」ため、カスカスの音しかでないのだ。


― ぁー・・・これは解放弦からやり直しだな・・・


調弦だけでも・・・と思っていたが、重音がまともに弾けない。
単弦でもまともに弾けないである。重音は論外だった。


諦めてひとまず、全弦チューナーを頼りに調弦をすることにした。
しかし、合わない。

数ヶ月触っていないペグが弦によって硬すぎたり柔らかすぎたりして良いところで止まらない。止まってもすぐに緩む・・・を繰り返す。特にG線は何度合わせてもちょっと弾くとピヨーンと緩む。

格闘すること10分弱。
なんとか全弦の調弦を許容範囲内に収めた。


  


とりあえず、左手は後まわしにする。
右手から・・・いや、バイオリンの持ち方からだ。


冷静に自分を見てみるとバイオリンの糸巻きが肩よりも遥かに高い位置に上がっていた。
調弦の格闘で体に力が入ってしまい肩と顎で「ぐっ!」っとバイオリンを持ち上げてしまっているのだ。

これを緩める。

楽器を一度おろして肩周りをストレッチする。
そして、構えて降ろす・・・を繰り返す。
『顎で挟み過ぎない』ことを意識してふわっと顎当てを顎にちょっと引っ掛けるようにして持つ。

幸い「収まる場所」は体が覚えていてくれたようだ。


  


次に弓を持つ右手に目を向けると、これまた「浅い」と思えた。
指先でつまむような持ち方になってしまっている。
その為か、調弦で鳴らしている間にも頻繁に「持ち直し」が必要だった。

「弓の持ち方」の最終形そのものを思い出すのではなく、本当に初心の時に習った「弓の持ち方」の作り方、プロセスの方を思い出す。

手を「ゆるいキツネ」にして、手のひらの内側に弓を通し、親指は一旦フロッグの外側から全体をガバっと握りこんでから毛と弓の間に置き直す。こうするとガチッと安定して弓を持つことができる。

先生には「弓の持ち方が浅くなりかけたら時々やると良いですよ」とアドバイスをもらっていた。まさに今、その教えが活きる瞬間である。

感覚的なところなので説明が難しいが、やってみると「ぉ、これこれ」と思える場所に一発で落ち着いた。幸い弓の持ち方も「収まるところ」を手が思い出してくれたようだ。


後から思ったが、この時点でこの日の「ノルマ」が「バイオリンをケースから出す」であったことはすでに完全に忘れていた。


  


― さて・・・やっとこさ開放弦だな・・・


開放弦の「リハビリ」でも助けてくれるのはやはり過去の教えである。
バイオリンを初めてから2回目のレッスン時の様子がこのブログに記録されているが、まさにそれをフラッシュバックさせるかのようにさらった。


テンポ60、全音符のロングトーンを開放弦のD線・A線を使って全弓で弾く


重要なのは無理に弓を真っ直ぐに持って行こうとしない事。
意識の上では真っ直ぐを目指すが、腕で無理に「まっすぐ」を作らない。肩と腕の付け根の筋肉を緩めて、各部を無理なく正しく動かした結果まっすぐであるように持っていく。

最初に弓が弦の上通る位置を目視でチェックしながら駒近くに固定していく。
この時は隣の弦をさわろうが、弓が少し斜めになっていようが一旦気にしない。駒近くを通っている時の「弦の反発具合」の感覚を右手に思い出させる。

 

ある程度気が済んだら、次は前後の補正。つまり、弓が斜めに走っているのを補正する。
特に意識するのは「ダウンの最後」である。

・手は思っているよりも向こう側まで行く
・肘は思っているより下まで来る



そのためには肩が緩んでいないとその位置まで手も肘も行かない。

人間の腕は構造的に見て円運動に向いている。
よって、バイオリンを弾いたことが無い人が何も考えずに弓を動かすと、肘はかなり内巻きに身体寄りに向かって動き、結果として弓は斜めに動く。長いブランクがあったり、あるいは、ボウイングを適当にやっていると同じように「本来の腕の得意な動き」にしたがってまっすぐ崩れて行く。

どうおかしいのかは感覚的にチェックするしかないが、何をチェックすべきかは過去に教えられた理論から引きだす。

各部はどう動くのが正解か?
その通り動いているか?
思った通りに動いていないのはどこがおかしいのか?
おかしくなっているのは何故か?
どこを緩める・伸ばすと良いか?



これらを分解し分析し、理論と感覚と実際の動きを合わせていく。

この時も肩の周りがこわばっていて肘が下がらず、その為に腕の動きが制限されて肘が内向きに動いていた。「全弓を使って」という意識が別にあるため、さらに無理に腕を後ろ側に引くような動きになってしまっている。これでは右手の動きが円に向かってるので弓がまっすぐになるはずもない。

まず、肩と腕の付け根の筋を緩める。
ダウンの最後で腕の力を抜き、腕の重みで肩が引っ張られる位、大げさに言えば肩の骨が外れるようなイメージで大げさにやる。当然、一旦ボウイングは崩れるが気にしない。

これで腕全体の可動域が広がるので、手を右前に押し出すように肘から先を伸ばすイメージで補正していく。緩めすぎると、面がぶれてダウンの最後で隣の弦(高音側)を触ってしまうので、肩周りの緩め具合を適度なところに調整する。

これで前後はかなり補正できた。

 

次に、動く面の補正。時々隣の弦を触ってしまうのは面が崩れているのだ。
私が面の補正で意識するのは「アップボウの最後」、肘が上がっている状態である。

・アップボウの後は思ってるより肘が上がる。
・でも肩は上がらない



これも過去の自分がブログに残している先生のアドバイスだ。
肘から先だけで持っていくと腕の可動域の制限によりアップボウの最後で動きが窮屈になり、弓の動きが安定しなくなる。
それを手先で補正しようとするため面がブレる。

私の過去のパターンでは、肘が上がっていない時は手前の弦(高音側の弦)を触りやすく、方が上がってしまっているときは向こう側の弦(低音側の弦)を触りやすい。この時は手前を触ったり向こう側を触ったりしていた。つまりアップボウの後半の動きがめちゃくちゃということだ。

これもダウンの時と同様に肩周りの脱力をかなり意識したままで、アップの後半で腕を「そぉい!」と持ち上げるイメージで補正していく。

 

これらを順に積み上げ、そして意識的に肩周りの力を抜いていく。
あるポイントを補正すると別の所が崩れたりするので、少しずつ纏めながら全体を補正してそれを連続的に滑らかに出来るように右手に神経を配る。


やがて、「ぉ・・・こんな感じの感覚だったよね」という範囲に収まりはじめた。
すると、最初は不規則な振動を見せていた弦が大きく円を描く振動に変わって行く。

弦を引っ掛けて手で引っ張る感覚が戻ってきた。音が変わり始める。


よし・・・鳴ってきた。


弦が円で振動している時は弓がほぼ完全にまっすぐに動いている証拠。

ここから腕の重さを載せていく。
私のイメージは「下に向かって重みを乗せる」のではなく、「円を大きくするために引っ張る」イメージだ。


― よしよし・・・こんな感じ。こんな感じ。


単弦の開放弦は数日リハビリすれば何とかなりそうだ。


  


今更ながら私は一人で勝手に先生に感謝していた。

私のバイオリン技術は、見取り稽古と反復による刷り込みで意味も理由もわからず覚えたものでは無い。初めての時もこうやって理論的に科学的に教えられたのである。

理論的に教えられて理解して身につけたことは、一度失っても同じ理論で同様に再構築可能だ。

レイトスターターの社会人なんちゃってバイオリニストとしては楽器を弾けない時期があるのも仕方がない。そんな時にこうして自分である程度再構築できるのはありがたいことなのだ。


もちろんまだ完全には戻っていない。
移弦でくずれるし、単弦でもまだ音の立ち上がりと弓の止め・切り返しに不満が残っていた。
もちろんこれらへの対処法も教えられているし、ブログを読み返せばどこかに書いてあるだろう。

しかし、ボウイング補正の続きは後日にすることにした。
やり過ぎて嫌気がさしてしまっては元も子もないのである。


― さて、とりあえず一旦置いて、次は左手だな・・・


続く。

真 復活編01 -再会-

仕事が佳境を迎えていた4月下旬。
私はあらゆる状況を無視して5月の発表会への参加を強引に決めた。


しかし、バイオリンを弾くのは怖かった。

残酷な現実を知りたくない。

そして、1ヵ月という短期でリハビリをしながら曲を仕上げていくだけの練習時間を確保するのは正直きついだろう。


  

― いけるかなぁ・・・・


なにも知らなかった時代の本当の最初の一歩よりも、一度歩みを止めてしまってからの一歩のほうがきつい。

しかし、こういう時、どうやればその一歩を踏み出せるかも"おっさん"だから知っている。



ファーストステップを小さく、達成のハードルを下げる。



私が最初に設定したステップ。
それはバカバカしいかもしれないが、

「バイオリンをケースから出す」

これだけだった。



数か月の間、触れてすらいなかったバイオリンケースに目をやる。
部屋の片隅に立てかけたまま、半分忘れかけていたそれを手に取った。


― モガ・・・怒ってるかな・・・?


平安貴族がしばらく通っていなかった女性の元に久々に行く道中、こんな気持ちだったのかもしれないな・・・とか余計なことを考えながらケースを開けた。

バイオリン独特の木の香りが広がる。数ヵ月ぶりの対面だ。


― ちっす・・・お久しぶりっす・・・


ご機嫌をうかがうように、まずは持ち上げて眺めてみる。
あちこち薄汚れたり、金属部品が錆のように白くなったりしていて放置した期間の長さを感じさせた。


― やっぱり道具は使わないと劣化するなぁ・・・


弦が緩み切っている。


― よく駒倒れなかったなぁ・・・


慎重に少しだけペグを巻きながら思わず苦笑する。
これだけ緩んでいると調弦を普通にやるのがきついので、指で弦をはじきながらチューナー片手に大体合わせる。


― よし。とりあえず最初のハードルは達成・・・と。


ここでやめても良い。
もう、設定したファーストステップはクリアしたのだから。

でも、せっかく出したのだから一弓くらいは音を出しておこうかな・・・という気になってくる。
そうなればシメたもの。狙い通りだ。

ファーストステップを小さく低くというやり方のミソはここにある。

  

物の本で読んだが、どうやら人間の脳には「今やっていることを続けるのが好き」という性質があるらしい。

バイオリンを休止している状況での私の脳は「バイオリンをやっていない状態」をなるべく維持したい。だから、イキナリ一時間練習するとか、曲を弾いてみるという話になると色々拒絶反応が起こる。「今日はもう遅いから迷惑」とか「疲れてるからまた明日」とか脳が全力でやらなくて良いイイワケを考えてくれる

しかし、バイオリンをケースから出すくらいなら抵抗が小さい。
「まぁ、フタ開けてしめるくらいならいいか・・・」となる。

そして、眺めたり触ったりしている内に、今度はなんとなく「バイオリンを触っている状態を維持したい」と脳が思い始める。そして逆に「バイオリンを触るのを今すぐやめる」事が脳にとっては不快になってくるというカラクリだ。(と私は思っている。)

バイオリンに限らず、やる気がでない時、私はいつもこうやって自分の脳を騙す。

今回も狙い通り自分を騙せたようだ。


― とりあえず、調弦だけでもしようか・・・


そう思い、弓を張った。


― さて、どれだけひどいかな・・・


続く。

真 復活編00

2013年の10月に最後の記事を上げてから約8ヶ月。
スポンサー広告がトップに出る事が普通になってしまって久しい。

読者の皆様は「もう、ぷぃぷぃはバイオリンをやめてしまったに違いない」とそう思っていることだろう。
その想像はある意味で間違っていない。


端的に言おう。
昨年10月に掲げた『バイオリン復活計画』は失敗した

確かにレッスンには2、3回通い少しだけリハビリをした。
そして、本番の舞台にも立ったのだが、誘われていたゲームアンサンブルへのヴィオラ参加のみ。確保出来る練習時間はヴィオラの練習時間に充てたため、結局バイオリンにはほとんど触らなかった。

その本番が12月8日。
そして、その日を境にまたパッタリと弦を持たなくなった。

最後にまともにバイオリンを練習していたのは2013年3月の発表会まで。
そこから1年以上、実質的にバイオリンを休止しているに等しい状態である。

過去を見返してみると、ブログの更新頻度とバイオリンへの関わり具合はほぼ一致している。この8ヶ月ほどほぼ更新がないということは、つまりそういうことだ。
もはや「弾ける」という状態でもなくなってきているだろう。


しかし、私は「まだやめてない」というしぶとさを発揮することの大切さを知っている。自分がやめていないと思っている間は、その内にまた火がつくキッカケをつかめるかもしれない。

だがしかし、それには賞味期限のようなものが存在していることも理解している。


そして、4月の下旬。

  


― もう、バイオリンを触るのが怖い


現実を知りたくないというとても小器な自己愛が芽生える。

今、バイオリンを手にとって弾くと、「弾けなくなってしまった」という現実を知るだろう。それなりに弾けていた「自己像」を胸に、「昔はバイオリン弾けたんやけどな~」と嘯く未来を選択することもできるのだ。


やばいな・・・このままだとほんとにやめてしまうな・・・


ここが分岐点だと感じた。
実質的な休止が1年を超え、本格的に賞味期限が近い。
わずかでも未練があるなら何かを変えるべきだ。


― こういう時は「飛び込め」だ。


思ったらすぐが私である。
次の発表会に締め切りギリギリで飛び込みで申し込みをする。


ぷぃぷぃ虫

無理くり5月のミニ発表会に出ようと思ってます。



数ヶ月バイオリンに触りもしていないが、まず「逃げられない」状況を作る。
後は自分の脳がそれをどうするか考えるだろう。


先生

なんと( ゚д゚)
伴奏がタイヘンでなければよいですよ。



ぷぃぷぃ虫

伴奏が大変になるような曲は私が間に合わないかとww
で、今から行ける曲を相談したいな・・・と。



しかも、ギリギリ参加の上に選曲を丸投げするダメ生徒っぷりを発揮する。


先生

( ・∀・)っ
http://javanese.imslp.info/files/imglnks/usimg/4/43/IMSLP17644-Telemann_Duet_TWV_40-107.pdf
これっくらいの難易度でどですかね



ト長調でファーストポジションのみで弾けそうな雰囲気。
こういうレベルと状況にピッタリ応じた楽譜を提案してくれる所は流石だ。


ぷぃぷぃ虫

・・・を全部ですかね?w



先生

第1,2楽章だけで勘弁してあげてもよくってよ(`・ω・´)



― おぉ!ちょっとやさしい!


楽章を"値切った"が何はともあれエントリーした。


― 状況は作った、さて、どうしようか。


本番までは1ヶ月しかない。

曲はもちろん未着手。

しかもバイオリンのブランクは実質1年以上に及んでいる。

だいたい今、自分の腕がどうなってるのかも不明。


― なかなかの状況だな。


やるしか無い以上、後はなんとかなるだろう。


  


発表会は5月25日。

そう、一昨日なので実はもう発表会は終えている。

今回は回顧録の様な形でお届けしていきたいと思う。

復活編00 ― きっかけ ―

最後にしっかりとバイオリンを練習したのはいつだったろうか。
3月の発表会に出た頃だから、かれこれ半年以上も前ということになるだろう。

その半年間でバイオリンに触ったのは片手に収まるほどだった。
しかもその全てが、呑んだ勢いでとつぜん触りたくなって遊びで弾いた程度である。
まぁ、『呑んべがバイオリンを弾いている』という点ではブログ名に偽り無しであるから、実は活動は続いているという見方はできるかもしれない。

しかし、練習に取り組んだり曲に取り組んだりといった「前に進む行動」は一切が止まっていたということには間違いは無い。何を持って「バイオリンを続けている」と定義できるのかは人によって異なるだろうが、バイオリン仲間の間で「ぷぃぷぃはバイオリンやめてしまったらしい」という噂がまことしやかに立っていた事からしてみても、私は一度バイオリンをやめてしまった人間であると言わざるを得ない。


そう、私はあんなに好きだったバイオリンをやめてしまったのだ。


何もなければこのまま本当に完全にやめてしまうかもしれない。
自分でもそう想い始めていた。


   


ところが今、突如としてバイオリン復帰に向けて風が吹いている。


きっかけは「鋼のかっぱえびせん」さんからの一通のFaceBookメッセージだった。


鋼 「前に言っていた通りゲームアンサンブルを年末にやるんだが、ぷぃぷぃ君も参加しないか?」


この「前に」というのは、8月に我が家で開催したビール祭りの事である。そして、その時は10分程だけバイオリンを皆で弾いた。半年で片手に収まる貴重な演奏機会のうちの一つなのであるが、その際に軽く「年末にアンサンブルやるから復帰待ってる」というような事を言われていた。

ちなみにこのビール祭り、30人以上が集まり一晩でビール樽が6缶(60L)も無くなるという一般家庭としてはちょっと頭がおかしい会なのであるが、そんな会を開催する余裕があるならバイオリンくらいいくらでも弾けるんじゃねぇの?・・・と自分でも思う。


メッセージはさらにこう続いていた。


鋼 「急かすようで悪いが、編曲の都合上、10月初めくらいまでには回答が欲しい」


― それ・・・ヴィオラで帰って来いっていう意味やんな?(笑)


仲間内でアンサンブルをやる場合、多くの場合ヴィオラ持ちは私一人である。よって、私が入るか入らないかで編曲が変わるという事は、すなわちヴィオラ参戦が想定されているということだ。

しかし、半年ぶりである。
毎日バイオリンを弾いていた時でもヴィオラを弾くのは結構体に負担がかかっていた。イキナリ弾くのは色々とよろしくないだろう事は容易に想像できる。


   


ヴィオラでの参加は、体的にちょっと無理とか練習の時間がちょっと・・・とか煮え切らない返事を返していると、別のメンバーからほぼ同じ内容のメッセージが届いた。仮に「TEL様」とここでは呼ぶことにしよう。


TEL様 「前に言ってたゲーマー曲の演奏なのですが、一緒に参加しませんか?」


― これは狙って同時攻撃なのか、情報共有できてないのかどっちなんだろうか・・・


そんな変なことを考えながら、やはり煮え切らない返事をしていた。
しかし、二人してヴィオラでなくても良い、「ゴマメ(※)」でも良いから参加しろと言う。

そんなに私に戻って欲しいのかねフォッフォッフォ・・・とか思ってしまうではないか。


しかし、ゴマメ参加・・・なんという魅力的な響きであろうか。
常時ソロを余儀なくされるヴィオラ参加に比べてゴマメの気楽さ。


だが、半年のブランクがある上、今もって忙しいことには変わりがない。「前向きに検討します」とだけ応えて一旦ペンディングにしようとした。


   


しかし、今度は全然違う方面からメッセージが届いた。


姉様 『しゃーないなぁ!モチベーションのテコ上げに、活動再開しまひょか♪』


バイオリンをやめてしまう直前くらいに活動していた弦楽トリオのメンバーのお姉さまからだった。
しかも、まるで今までのやりとりを見てたかのようなタイミングで。


― ぇ? どっかでやりとり見てたの?


テンパりながら、「鋼のかっぱえびせん」さんと「TEL様」とのやりとりを話した。


姉様 『おお?!そゆのはそゆ風が吹いてるんでっせ、だんな。』


なるほど、そういうものかもしれない。
明らかに「バイオリンに復帰する流れ」が来ている。


しかし、不思議なものだ。

思えば、バイオリンをはじめてしばらく、人間関係が煩わしくなるのを恐れてアンサンブルに参加したり、新しい人間関係を作ることを極端に避けていた時期があった。それは合唱での様々な苦い経験を踏まえての事だったが、元々の人間好きな性格を変えられる訳でもないので結局友人関係はかなり広がった。

いま、その友人関係が私の背中を押してくれている。
バイオリン復帰のきっかけを作ってくれたのは、そのバイオリン友達だった。


   


この勢いを逃してはいけない。
この週末、半年ぶりにレッスンを予約してみた。


さてさて・・・どうなることやら。


呑んべ三十路のバイオリン奮闘記 第二章 復活編
ここに開幕である。

more...

3周年

バイオリン歴 丸3年。

本日6月12日はバイオリンを始めた日。3周年である。
私にとってはバイオリン記念日と呼べる日だ。

2010年の今日、私は人生で初めてバイオリンを弾いた
いや、正確には持っただけに近いのではあるが・・・。

それからはや3年。
時が経つのがなんと速いことか。

まさか自分がバイオリンをまがりなりにも弾けるようになるとは思わなかった。
当初の目標である「ジブリ曲とか弾けたら嬉しい」とか「人とちょっとセッションを楽しむ」といった辺りは随分前に通り過ぎてしまい、全く予定にすらなかったバッハやヴィヴァルディに挑戦したりしている。
人間いくつになっても「やった分だけ」できるようになるものだ。

あろうことかヴィオラにまで手を出し、さらに嫁がチェロを始めるという謎展開。
誰が我が家のこの状況を予想できただろうか。


   


さて、3年経った今、バイオリン継続の危機に瀕している。
かれこれ1ヶ月以上まともにバイオリンに触っていないのだ。

有り体に言えばバイオリンに触っていない理由は「仕事が忙しい」からだ。
でも、本当にそれだけだろうか。


確かに今、仕事がヤマだ。
土日も仕事に出ていたり、深夜まで仕事をしていて毎日終電だったりする。
日付が変わるまでに家に帰る日はほとんど無い。


しかし、忙しくても呑みに行くことはある。
買い物にも行く。
ご飯も食べに行く。


だから、いくら忙しくても1ヶ月間に1分もバイオリンを弾く時間が無いなど考えられない。
絶対におかしい。


― 寝なくてもいいからバイオリンを弾きたい


前はそう思っていた。

でも今はそういう気持ちにならない。
しかも、「練習したくない」ならまだ良いのだが、遊びで弾く気すら起きない。


単にバイオリンを弾こうという心のゆとりがないだけなのかも知れない。
しかし、ちゃんと自分を見つめてみると、自分の中でのバイオリンの重要性が急に下がったのではないか・・・という事が見えてくる。


   


きっかけは今年の3月に出た発表会だと思っている。

実は単純な仕事量だけで言えば、1月から3月までは今よりも激務だった。
終電どころか週に数回は嫁に車で会社まで迎えに来てもらうという状況だった。
当たり前のように土日も仕事をしていた。

よって、バイオリンの発表会どころではなかったのだが、何故か「激務の中でも趣味を捨てない!」というおかしなスローガンを自分の中で掲げて、それが仕事とバイオリン両方へのモチベーションを支えていた。

過去3年間で最も忙しかったが、最も多くレッスンに多く通った。
一瞬の合間を見つけて練習し、移動中に暇があれば譜読みかイメトレを行い、可能な限りバイオリンの為に時間を作った。

発表会では2コマにエントリーしていた。
しかもバイオリンとヴィオラのスイッチである。

そして、本番で自分なりに一つのラインを超えた実感があった。
珍しく嫁に褒められ、自分的にも「おぉ、なんかバイオリン弾けるようになったなぁ・・・」と思った。


バイオリンそのものというより、忙しい中「仕事以外の目標」に対する達成感に必要以上に満足してしまった感じとでも言おうか。そして、その瞬間からからバイオリンを練習するモチベーションを大きく失ったのかもしれない。


つまり、燃え尽きた


そういうことなのでは有るまいか。

私は元々「この曲を弾きたい!」というような強い明確な目標があったわけではない。
家で自己満足で好きなメロディーが弾ければそれで良いかな・・・程度であった。その自己満足ラインはとうの昔に越えてしまっていて、長い間「バイオリンを練習する目的」が無いことに苛まれていた。

バイオリンをもっとうまく弾けるようになりたいという気持ちはまだある。
だが「もっと」とはどれくらいなのか。

そういう所で足が止まっている気がする。


   


今日はバイオリン記念日。
もう一度、火をつけることができるだろうか。

久々に家に帰ったらモガと戯れてみようか・・・。


ちなみにヴィオラ記念日(一周年)は昨日だったらしいが、綺麗に忘れていた。
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プロフィール

ぷぃぷぃ 虫

Author:ぷぃぷぃ 虫
酒飲み三十路男。
ふと思いつきでバイオリンを初めてしまう。合唱歴は10年超えだが楽器は素人。
ひょんな事からヴィオラも初め「させられる」。レイトスターターながらスイッチプレーヤーを目指すことに・・・

職業 SE。やぎ座のA型。

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